子宮体がん ステージ1b サバイバー 斉藤礼子さんのストーリーです。
このストーリーの目次
- 【ストーリー】斉藤礼子さん 子宮体がん ステージ1 サバイバー
- 第1話「不正出血」
- 第2話「止まらない出血」
- 第3話「別のクリニックへ」
- 第4話「子宮体がんの診断」
- 第5話「腹腔鏡による手術」
- 第6話「抗がん剤治療は見送りに」
- 第7話「幸せな"普通の当たり前の生活”」
第7話「幸せな"普通の当たり前の生活”」
子宮体がん(グレード1、ステージ1b)と診断された神奈川県横浜市在住の斉藤礼子さん(50代)は、腹腔鏡による手術(腹腔鏡下準広汎子宮全摘、腹腔鏡下骨盤リンパ節郭清、後腹膜鏡下傍大動脈リンパ節郭清)を受けた。その後の病理検査で、切除したリンパ節にがん転移が見つかったが、手術後の抗がん剤治療は見送ることにした。
術後抗がん剤治療を見送ることにした斉藤さんは、2ヶ月に1度の頻度で血液検査と内視鏡検査を受け、経過を診ていった。
それからは健康を意識した生活になる。
まず、早朝のウォーキングを始めた。
近くの公園や林の中を1日、8000歩、しっかり歩く。
風の音や虫の声など、今まで意識しなかった自然の雄大さを感じながら歩いた。
食事も玄米・野菜中心に替えた。
苦痛に感じることなく、楽しく続けられた。
2017年6月、手術から2ヵ月後のジューンブライドの時期、久しぶりに結婚披露宴で司会を務めた。
この日、しっかりやり遂げたことで「自分は復活した」そんな気持ちになり自信がつく。
病院はというと12月に受けたCT画像検査では「問題なし」。
年が明け2018年4月の経過観察では、それまで2ヶ月に1回の検査だったが、今後は3ヶ月に1回となる。
時間が経つと共に病院中心の生活から、普通の生活に戻っていく。
この「普通の当たり前の生活」がとても幸せと感じる。
子宮体がんから1年3ヶ月が経った今、週4日間もパート仕事をこなしている。
1週間のうち2日間は自動車のショールームにあるカフェで仕事、そして残り2日は企業の受付の仕事。自称「家に居る主婦のタイプではない」斉藤さんは積極的に外に出かける。
「パートだから気楽なんですよ!」と笑顔で言える生活に戻っている。
1年半前、医師から外科手術の説明を受けた時、「子宮と卵巣を取った結果、女性でなくなり髭が生えてきたなんてなったら、どうしよう…」そんなことを不安に思ったが、今では笑い話。
すべて杞憂で何も変わりない。
今年6月も結婚式の司会で忙しかった。
確かに再発や転移などの不安はあるものの、それらを忘れてしまうほど元の生活を取り戻し、毎日、元気に過ごしている斉藤さんだ。
この記事の著者
大久保 淳一(5yearsプロフィール)
日本最大級のがん患者支援団体 NPO法人5years理事長、本サイト(ミリオンズライフ)の編集人。
2007年、最終ステージの精巣がんを発病。生存率20%といわれる中、奇跡的に一命をとりとめ社会に復帰。自身の経験から当時欲しかった仕組みをつくりたいとして、2014年に退職し、2015年よりがん経験者・家族のためのコミュニティサイト5years.orgを運営。2016年より本サイトを運営。
現在はNPO法人5years理事長としてがん患者、がん患者家族支援の活動の他、執筆、講演業、複数企業での非常勤顧問・監査役、出身である長野県茅野市の「縄文ふるさと大使」として活動中。
>>新聞、雑誌、TV等での掲載についてはパブリシティを参照ください。
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