中咽頭がん ステージ4 サバイバー 松井雅彦さんのストーリーです。
このストーリーの目次
- 【ストーリー】松井雅彦さん 中咽頭がん ステージ4 サバイバー
- 第1話「続く微熱と喉の違和感」
- 第2話「耳鼻科クリニックへ」
- 第3話「がん告知」
- 第4話「食道へのがん転移」
- 第5話「今のうちに食べたいものを」
- 第6話「食道がんの切除手術と胃ろう設置」
- 第7話「放射線治療と抗がん剤治療」
- 第8話「退院。続く厳しい日々」
- 第9話「寛解。その後の日々」
第1話「続く微熱と喉の違和感」
「マコ(愛猫)に会いたい…」
このままだと保健所行きになってしまう生後1ヶ月の保護猫(マコちゃん)を譲り受け可愛がっていたのに、3ヶ月間も入院となった。
中咽頭がん(ステージ4)の厳しい抗がん剤治療中、早く退院してマコちゃんに会いたかった。
2015年10月、神奈川県逗子市在住の松井雅彦さん(55歳、2015年当時52歳)は、微熱が続いていた。
咳も出るし、喉が痛い。
「風邪ひいちゃったかな」
毎年1回くらいは風邪をひき、そうなると必ず扁桃腺が腫れてしまう。
東京・東新宿にオフィスがある会社に勤めていたが、会社が入っているビルの地下1階にある新宿イーストサイドたけうち内科を受診。
行くと、男性医師が松井さんの首まわりを触れ、こう言う。
「たぶん風邪でしょう」
PL配合顆粒3日分と解熱剤がされた。
そして、熱は下がり安堵する。
しかし、喉の違和感は残り、それが続く。
「変だなぁ、何だろう」
なかなか治らないので11月中旬、再びたけうち内科を訪れるが、風邪薬とうがい薬を処方され、しばらく様子をみることになる。
この時、医師に診てもらったことで取り敢えず安心した。
12月に入り会社のデスクで仕事をしていると、同じチームの男性社員からこんなことを言われる。
「松井さん、首のあたりが、ちょっと浮腫(むく)んでいますね」
デスクが向き合いになっている同僚社員で、以前、喉の病気を患ったことがあるという。
「絶対に、(病院で)診てもらった方がいいですよ」
そう言っていた。
これはもう、内科じゃだめだなあと思い、耳鼻咽喉科病院を会社の近くで探すが、なかなか見つからない。
だから、自宅がある地元の逗子市内で探すことにした。
この記事の著者
大久保 淳一(5yearsプロフィール)
日本最大級のがん患者支援団体 NPO法人5years理事長、本サイト(ミリオンズライフ)の編集人。
2007年、最終ステージの精巣がんを発病。生存率20%といわれる中、奇跡的に一命をとりとめ社会に復帰。自身の経験から当時欲しかった仕組みをつくりたいとして、2014年に退職し、2015年よりがん経験者・家族のためのコミュニティサイト5years.orgを運営。2016年より本サイトを運営。
現在はNPO法人5years理事長としてがん患者、がん患者家族支援の活動の他、執筆、講演業、複数企業での非常勤顧問・監査役、出身である長野県茅野市の「縄文ふるさと大使」として活動中。
>>新聞、雑誌、TV等での掲載についてはパブリシティを参照ください。
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