子宮体がん(子宮内膜がん)・卵巣がん ステージ1 サバイバー 大山志乃香さんのストーリーです。
このストーリーの目次
- 【ストーリー】大山志乃香さん 子宮体がん・卵巣がん ステージ1 サバイバー
- 第1話「大学生から30代まで」
- 第2話「大きくなる胸のしこり」
- 第3話「乳腺繊維腺腫の手術へ」
- 第4話「子宮頸がんと子宮体がんの検査」
- 第5話「子宮体がん(子宮類内膜腺がん)告知」
- 第6話「家族・会社への報告」
- 第7話「腹腔鏡下子宮全摘術+両側付属器切除+骨盤リンパ生検」
- 第8話「同時多発」
- 第9話「抗がん剤治療」
- 第10話「寛解」
- 第11話「自分にできることを」
第4話「子宮頸がんと子宮体がんの検査」
右胸にあった乳腺繊維腺腫が大きくなってきた広島県広島市在住の大山志乃香さん(46歳、2014年当時42歳)は、広島市立広島市民病院で診てもらい、7月に手術を受けることにした。
2014年7月7日、広島市立広島市民病院、手術の日。
日帰りとは言え、人生初の手術だった。
手術着に着替え、手術室に入ると昔テレビドラマで観た光景が広がっていた。
手術台の上に乗ると、こんなにも狭い台なのかと驚く。
胸に局所麻酔をされたが、医師と看護師たちの会話が聞こえる状況での手術だった。
淡々とオペは進み、無事に終了。
手術後に見せてもらったが、しこりは3つあり、大きくなったというより数が増えていた。
1週間後、病理検査の結果を聞くと、葉状腫瘍ではなく良性の乳腺繊維腺腫だったとして、問題なし。
今後は、年に1度の経過観察となった。
この手術を契機に、大山さんは自分の身体のことを、以前より気にするようになった。
それから…、再び元の生活に戻り、秋から自身が担当していた商業施設の大規模リニューアルがあったため仕事は大忙しになっていく。責任もあり楽しい仕事。残業時間はそれまでの2倍になった。
そんな忙しくも充実した毎日を送っていた頃、大山さんは珍しく不正出血を経験する。
正直、気になった。
年が替わり2015年2月、再び不正出血が起こる。3月にもあった。
「あれ…、やっぱり、何かおかしい」
そう思った大山さんは、これまでかかりつけ医として診てもらってきた婦人科の病院とは別の病院で診察してもらおうと考える。
タイミング的に検診の時期だったので、広島女性クリニックで子宮頸がん検診を受診することにした。
2015年3月9日、広島女性クリニック。
担当したのは60歳前後の男性医師だった。
問診の中で、不正出血が続いていると伝えると、子宮頸がん検診に加え、子宮体がんの検査も受けることになる。
以前、友人から「すごく痛い検査だよ」と聞いていたので怖かったが、実際に受けてみると想像していたほどではなく5分ほどで終了。
その後診察室に戻り、医師からこう言われる。
「子宮内膜に厚みのある、気になる箇所があったので、そこを中心に取りました。厚みからして、恐らく、いきなり(がんということ)は、無いと思いますが、何があるか解らないので、病理検査で調べてもらいましょう」
次のページを読む >> 第5話「子宮体がん(子宮類内膜腺がん)告知」この記事の著者
大久保 淳一(5yearsプロフィール)
日本最大級のがん患者支援団体 NPO法人5years理事長、本サイト(ミリオンズライフ)の編集人。
2007年、最終ステージの精巣がんを発病。生存率20%といわれる中、奇跡的に一命をとりとめ社会に復帰。自身の経験から当時欲しかった仕組みをつくりたいとして、2014年に退職し、2015年よりがん経験者・家族のためのコミュニティサイト5years.orgを運営。2016年より本サイトを運営。
現在はNPO法人5years理事長としてがん患者、がん患者家族支援の活動の他、執筆、講演業、複数企業での非常勤顧問・監査役、出身である長野県茅野市の「縄文ふるさと大使」として活動中。
>>新聞、雑誌、TV等での掲載についてはパブリシティを参照ください。
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