【ストーリー】大山志乃香さん 子宮体がん・卵巣がん ステージ1 サバイバー

子宮体がん(子宮内膜がん)・卵巣がん ステージ1 サバイバー 大山志乃香さんのストーリーです。

このストーリーの目次

  1. 【ストーリー】大山志乃香さん 子宮体がん・卵巣がん ステージ1 サバイバー
  2. 第1話「大学生から30代まで」
  3. 第2話「大きくなる胸のしこり」
  4. 第3話「乳腺繊維腺腫の手術へ」
  5. 第4話「子宮頸がんと子宮体がんの検査」
  6. 第5話「子宮体がん(子宮類内膜腺がん)告知」
  7. 第6話「家族・会社への報告」
  8. 第7話「腹腔鏡下子宮全摘術+両側付属器切除+骨盤リンパ生検」
  9. 第8話「同時多発」
  10. 第9話「抗がん剤治療」
  11. 第10話「寛解」
  12. 第11話「自分にできることを」

第2話「大きくなる胸のしこり」

大学生時代から右側の胸にしこりがあった広島県広島市在住の大山志乃香さん(46歳、2008年当時37歳)は、31歳の年に詳しい検査を受けた結果、「乳腺繊維腺腫」と言われ安心した。

乳腺繊維腺腫とわかり、夫も「やっと(病院に)行ってくれたか。これで安心したよ」そう言っていた。
寡黙な人で、中々、心の内を表に出さない夫だが、やはり妻のことを心配していた。
姉も「取り敢えず、これで、よかったね」と安堵する。

大山さんは、広島の支店に契約社員として再就職してからは、営業部のフォローの仕事を担当した。
最前線の営業が顧客と契約してきた新しい空間づくりの仕事を、実際の形にする業務で大切な仕事だ。
だから、施設などの現場を訪れては、進捗を確認していた。
東京の本社勤務の時は、人事部配属だったので、会社の中核事業である空間の演出・創造事業について解り難く実感が無かったが、広島では現場に出て顧客と接する機会が増え、仕事そのものが楽しかった。

しかし、2008年、会社の業績不振から、翌年の契約更新は出来ないと言われる。
そして、今後は、個人として会社の仕事を請け負う個人事業主としてなら継続できると説明された。
仕事内容は営業フォローの事務職から現業部門の営業職へ替わり、福利厚生などが外れる。

この年、大山さん夫婦は、自宅を購入して引っ越す予定があった。住宅ローンも組んでいる。
再雇用の件は少し悩んだが、営業の仕事も経験してみたかったし、現場に出てもっと活躍をしたかったので個人事業主として契約することにした。
この仕事が好きだという思いが、そうさせた。
会社の健康診断制度からは外れたが、広島市から定期的に送られる健康診断の案内をもとに生活習慣病の定期健診を受けられた。
また、乳腺は経過観察で年1回、自費で検診を受診していた。
個人事業主になってから、夫の転職もあり、それからの2年間、大山さんたちは経済的に苦しい時期があったが、2人で力を合わせて乗り越える。

そして、2014年、43歳の年。
前年に施行された改正労働契約法により、有期契約を更新して5年を超えた場合、契約期間の定めのない契約とすることができるようになり(労契法第18条)、大山さんは個人事業主から、もとの契約社員の立場として雇用される。不安定だった立場から、以前の契約に戻り喜んだ。

しかし…、
そんな喜びもつかの間、定期的に自分で触診してみてきた右胸のしこりが、大きくなっているのが解る。
「これは…、今度は、本当にマズイかもしれない…」
12年前、病院で検査してもらい乳腺繊維腺腫と診断された時、医師が言った言葉が思い出された。
“(しこりは)大きくなってきたら、よくないから”
その言葉が現実のものとなったようで不安が募る。
そう言えば、最近は2年に1回の検査になっていた。

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この記事の著者

(5yearsプロフィール)

日本最大級のがん患者支援団体 NPO法人5years理事長、本サイト(ミリオンズライフ)の編集人。
2007年、最終ステージの精巣がんを発病。生存率20%といわれる中、奇跡的に一命をとりとめ社会に復帰。自身の経験から当時欲しかった仕組みをつくりたいとして、2014年に退職し、2015年よりがん経験者・家族のためのコミュニティサイト5years.orgを運営。2016年より本サイトを運営。
現在はNPO法人5years理事長としてがん患者、がん患者家族支援の活動の他、執筆、講演業、複数企業での非常勤顧問・監査役、出身である長野県茅野市の「縄文ふるさと大使」として活動中。
>>新聞、雑誌、TV等での掲載についてはパブリシティを参照ください。
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