悪性リンパ腫(ホジキンリンパ腫と濾胞性リンパ腫の混合リンパ腫) ステージ4 サバイバー 山本めぐみさんのストーリーです。
このストーリーの目次
- 【ストーリー】山本めぐみさん 悪性リンパ腫 ステージ4 サバイバー
- 第1話「腹部内の異物感」
- 第2話「大きくなるウェスト、左耳後ろの違和感」
- 第3話「病院へ」
- 第4話「消化器系か、婦人科、リンパのいずれか」
- 第5話「悪性リンパ腫でしょう」
- 第6話「日に日に悪化する体調」
- 第7話「病理検査の結果」
- 第8話「抗がん剤治療と副作用」
- 第9話「R-CHOP療法」
- 第10話「先に待つ3つの選択肢」
- 第11話「寛解」
- 第12話「間もなく、がんから2年」
第2話「大きくなるウェスト、左耳後ろの違和感」
2015年5月、左側の腹部にカラーボールのように反発するものを見つけた石川県金沢市在住の山本めぐみさん(43歳、2015年当時41歳)は、数日後、会社の制服のウェスト回りがきつくなったと感じた。
山本さんは幼少の時から平気で2~3日便が出ない便秘気味の人だった。
小学生の時、テレビで便秘と大腸がんの説明をする番組を観た。
「ああ、いつか、私も大腸がんになるんだろうな…」
幼心にそんなことを思ったくらいだ。
ダイエットで減量してもウェストは大きくなる。
ちょっと心配だったのでインターネットで病気の検索をしたら婦人科系の病気の可能性が書かれていた。
でも、性格的にあまり悩まないタイプの山本さんは「ああ、そうなんだ」程度にとらえる。
ただ毎日、子育て、家事、仕事と忙しく病院に行く時間なんてなかなかとれない。
どのような一日かというとこうだ。
毎朝、仕事に行く前に自宅から車で5分ほどのところにある実家に立ち寄り、2歳の息子をあずける。
そして山本さんの母親が孫(=2歳の息子)を保育園まで連れていってくれる。
夕方、フルタイムの仕事が終わると、実家にいる息子を引き取り帰宅。
毎日17時半過ぎに帰宅するがそこから急いで夕食の支度にとりかかる。
もちろん、洗濯、掃除、諸々の家事もすべてこなす。
本当に忙しい毎日だった。
だから、近頃ウェスト回りが大きくなって気にはしていたが病院に行く時間がなかなか取れなかった。
2015年6月5日
左耳の後ろに何か小さいボコボコしたものがあることに気づく。
いつも通り実家に立ち寄った際、母親に見てもらった。
すると、こう言われる。
「確かにボコボコしているよ」
(あとでわかるが腫瘤である)
山本さんは、これは大腸がんが理由で首の後ろのリンパ節に転移したんじゃないか…、そう思い、母親に言うと。
「やだ、(大きな病気なんて)やめてよ」
縁起でもないことを言わないで欲しいと母親に返された。
この記事の著者
大久保 淳一(5yearsプロフィール)
日本最大級のがん患者支援団体 NPO法人5years理事長、本サイト(ミリオンズライフ)の編集人。
2007年、最終ステージの精巣がんを発病。生存率20%といわれる中、奇跡的に一命をとりとめ社会に復帰。自身の経験から当時欲しかった仕組みをつくりたいとして、2014年に退職し、2015年よりがん経験者・家族のためのコミュニティサイト5years.orgを運営。2016年より本サイトを運営。
現在はNPO法人5years理事長としてがん患者、がん患者家族支援の活動の他、執筆、講演業、複数企業での非常勤顧問・監査役、出身である長野県茅野市の「縄文ふるさと大使」として活動中。
>>新聞、雑誌、TV等での掲載についてはパブリシティを参照ください。
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