子宮体がん ステージ1b サバイバー 斉藤礼子さんのストーリーです。
このストーリーの目次
- 【ストーリー】斉藤礼子さん 子宮体がん ステージ1 サバイバー
- 第1話「不正出血」
- 第2話「止まらない出血」
- 第3話「別のクリニックへ」
- 第4話「子宮体がんの診断」
- 第5話「腹腔鏡による手術」
- 第6話「抗がん剤治療は見送りに」
- 第7話「幸せな"普通の当たり前の生活”」
第4話「子宮体がんの診断」
2016年の1月から不正出血が始まり、近所の産婦人科クリニックで診てもらっていた神奈川県横浜市在住の斉藤礼子さん(50代)は、結局、1年も症状が続き、2017年2月に別のクリニックで診てもらうと、すぐに大きな病院で診てもらうようにと言われ、横浜市立大学附属病院を紹介された。
井橋レディースクリニックで、検査もなく問診だけで言われた「マズイ」という表現。
恐ろしくなり、それ以上、何も聞けなかった。
それからは気持ちが焦りだし、夜になかなか眠れない日が続く。
“この半年間、なんて勿体ないことをしたんだろう”
悔しくてたまらなかった。
2017年2月上旬、横浜市立大学附属病院・産婦人科。
診察室に入ると40代の優しそうな女性医師がいた。
問診をして「もしかしたら、子宮がんの可能性があります」そう言う。
それを聞き、ショックのあまり、涙がこぼれた。
「がん」という事実がつらくて、「がん=死」のイメージが怖くて泣けてきた。
「先生、あと何年生きられるかというのもありますか?」
そう聞くと、変に大丈夫とは言わず、もしかしたら、あり得ると返された。
想いもしていなかった言葉を返され愕然とする。
この日、エコー検査、生検、血液検査が行われ、今後のCT画像検査、MRI検査が組まれる。
それからは、もんもんとして不安でたまらない毎日だった。
2017年2月23日、横浜市立大学附属病院・産婦人科。
斉藤さんは、母親と2人で検査の結果を聞きに行った。
「残念ながら、子宮体がんです」現時点では、「グレード1、ステージIb」の可能性だという。
そして、後日予定される部長診断により、手術日が決まると説明された。
手術…、
開腹による外科手術で両方の卵巣、卵管、子宮、そして傍大動脈リンパ節郭清を行うという。
「そんなに(臓器を)取るんですか…」驚きと同時に恐怖を感じた。
そして何よりお腹を開ける外科手術に強い抵抗感がある。
それを伝えると医師は「うちでは開腹だけど、横浜市立市民病院なら腹腔鏡による手術も行っています」と教えてくれた。
ただ、ステージ1bの場合、公的保険が適用されず、実費になる可能性も教えられた。
家に帰った斉藤さんは悩みに悩む。
腹腔鏡による治療をインターネットで調べ、今後受ける手術について、ずっと悩んでいた。
この記事の著者
大久保 淳一(5yearsプロフィール)
日本最大級のがん患者支援団体 NPO法人5years理事長、本サイト(ミリオンズライフ)の編集人。
2007年、最終ステージの精巣がんを発病。生存率20%といわれる中、奇跡的に一命をとりとめ社会に復帰。自身の経験から当時欲しかった仕組みをつくりたいとして、2014年に退職し、2015年よりがん経験者・家族のためのコミュニティサイト5years.orgを運営。2016年より本サイトを運営。
現在はNPO法人5years理事長としてがん患者、がん患者家族支援の活動の他、執筆、講演業、複数企業での非常勤顧問・監査役、出身である長野県茅野市の「縄文ふるさと大使」として活動中。
>>新聞、雑誌、TV等での掲載についてはパブリシティを参照ください。
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