子宮体がん(類内膜腺がん、頸部浸潤あり) ステージ2b サバイバー 谷口薫さんのストーリーです。
このストーリーの目次
- 【ストーリー】谷口薫さん 子宮体がん ステージ2 サバイバー
- 第1話「子宮頸がんのキャンペーン」
- 第2話「子宮頸がん検診へ」
- 第3話「子宮体がん再検査」
- 第4話「3回目の細胞診」
- 第5話「がん宣告」
- 第6話「医師とのコミュニケーション」
- 第7話「セカンドオピニオン」
- 第8話「再度のセカンドオピニオン」
- 第9話「医師との信頼関係」
- 第10話「子宮全摘出手術」
- 第11話「2度目の手術。後腹膜リンパ節郭清」
- 第12話「経過観察へ」
- 第13話「独り立ちしたビジネスウーマンに」
第3話「子宮体がん再検査」
2005年から子宮頸がんのリスクを意識して、がん検診を受診してきた神奈川県横話在住の谷口薫さん(51歳、2011年当時45歳)は、2011年8月、総合病院で子宮頸がんの検査と子宮体がんの検査を受診した。
痛かった生検を受けてから20日後の2011年8月31日、検査結果を聞きに総合病院を訪れた。
診察室に入ると例の優しそうな男性医師が検査結果レポートをもとに説明してくれた。
「頸部「精査不要」、体部「要精査」」
つまり、子宮頸がんについては問題ないが、子宮体がんについては再検査が必要という報告だった。
「異常有りの報告なので、今日、もう1回、生検をさせて下さい」
医師にそう言われて思わず嘆いた。
「えー!あの痛い検査をもう1回やるの?!今日は結果を聞きに来ただけなのに…」
がっかりした。
組織を採取する生検を無事に終えて帰宅。
しかし、夫には再検査となった事実を明かさなかった。
そんなこと伝えたら、ビックリするだろうし、いろいろと質問されても、まだ、検査結果が出ていない今の時点では質問されても何も答えられない。
心配性の夫には、再検査の結果が出てから報告することにした。
それから…。
特段、体調が悪いわけでもないし、自覚症状もない谷口さんは、普通に生活していた。
持ち前のおおらかな性格から、何も心配していなかった。
2週間がたった2011年9月14日。
みたび病院に行くと、担当医からこう言われる。
「再検査の結果、“異形内膜腺の密な増殖がみられる”とあります。そして、類内膜腺がんの疑いがあるとも記されています。今後は、更に詳しい検査が必要で、1泊2日で入院して全身麻酔で組織を取ることになります。うちではその施設がないので、他の病院を紹介します」
ショックだった。
がんの疑いがショックなのではない。
まだ検査が必要で、しかも、1泊2日の入院が必要という事実が谷口さんには重かった。
自覚症状なんて何もないのに、どんどん大ごとになっていく。
次のページを読む >> 第4話「3回目の細胞診」この記事の著者
大久保 淳一(5yearsプロフィール)
日本最大級のがん患者支援団体 NPO法人5years理事長、本サイト(ミリオンズライフ)の編集人。
2007年、最終ステージの精巣がんを発病。生存率20%といわれる中、奇跡的に一命をとりとめ社会に復帰。自身の経験から当時欲しかった仕組みをつくりたいとして、2014年に退職し、2015年よりがん経験者・家族のためのコミュニティサイト5years.orgを運営。2016年より本サイトを運営。
現在はNPO法人5years理事長としてがん患者、がん患者家族支援の活動の他、執筆、講演業、複数企業での非常勤顧問・監査役、出身である長野県茅野市の「縄文ふるさと大使」として活動中。
>>新聞、雑誌、TV等での掲載についてはパブリシティを参照ください。
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