【ストーリー】加藤由正さん 直腸がん ステージ3 サバイバー

進行性大腸がん(直腸がん) ステージ3 サバイバー 加藤由正さんのストーリーです。

このストーリーの目次

  1. 【ストーリー】加藤由正さん 直腸がん ステージ3 サバイバー
  2. 第1話「40歳。便潜血(+)陽性反応」
  3. 第2話「56歳。2年連続で陽性反応」
  4. 第3話「人間ドック」
  5. 第4話「大腸内視鏡検査~直腸がんの診断」
  6. 第5話「セカンドオピニオン」
  7. 第6話「進行性大腸がん(直腸がん)、ステージ3A」
  8. 第7話「超低位前方切除術」
  9. 第8話「手術後」
  10. 第9話「7年目を迎えて」

第1話「40歳。便潜血(+)陽性反応」

57歳で大腸がん(直腸がん、ステージ3A)を患ったが、仕事に復帰でき最後まで勤め上げた。
「幸せなサラリーマン人生だった」
65歳を過ぎた今、そう振り返る。

埼玉県所沢市在住の加藤由正さん(65歳、1992年当時40歳)は、大学卒業後、旅行業の会社に就職。
当時は、格安航空券が市場に出始めた頃で、チケットの仕入れから、営業、現地のホテルの手配まで行うやりがいのある仕事を担当していた。
その会社で12年目のある日、取引先の担当者から転職の誘いを受けた。
いわゆる、ヘッドハンティングだ。

採用元は大手食品会社、味の素株式会社のグループ会社で、今後、自社の社員が出張する際、自社で航空券・ホテルの手配を行う旅行会社を設立するため、エキスパートを探していると声がかかった。
真剣に考えた末、加藤さんはキャリアのステップアップと感じ転職を決定。
その後、16年間旅行業に従事したが、同社の旅行部門が閉鎖されてからは、様々なビジネスプロジェクトの仕事を担当した。

1992年、40歳の年。
大学卒業以来、毎年、会社の健康診断を受け、35歳からは便潜血検査も受け何も問題なしが続いていたが、この年の検査結果は違った。

部門長から手渡された結果レポートをみると、2本採取したサンプルのうち、1本に陽性反応が出ていたのだ。

“便潜血(+)陽性反応”

とっさに「がんだ」と思い、心の中がざわついた。
2人の娘が、まだ10歳と7歳と幼い。
検査を受けた東京・兜町にある中島クリニックに連絡して精密検査をお願いすると、大腸内視鏡検査の予約が取れるのは4ヶ月も先になると言う。

会社近くの病院では駄目だと思い、自宅に近い国立西埼玉中央病院に電話すると1週間後の予約が取れた。
さっそく妻と一緒に国立西埼玉中央病院に行き、生まれて初めての大腸内視鏡検査を受ける。

その結果…、担当した医師から「(大腸の中は)綺麗なもんですね。何もないですよ」とサラッと言われ、無事、事なきに終わる。
「こういうこともあるんだ…」良かったと安心した。

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この記事の著者

(5yearsプロフィール)

日本最大級のがん患者支援団体 NPO法人5years理事長、本サイト(ミリオンズライフ)の編集人。
2007年、最終ステージの精巣がんを発病。生存率20%といわれる中、奇跡的に一命をとりとめ社会に復帰。自身の経験から当時欲しかった仕組みをつくりたいとして、2014年に退職し、2015年よりがん経験者・家族のためのコミュニティサイト5years.orgを運営。2016年より本サイトを運営。
現在はNPO法人5years理事長としてがん患者、がん患者家族支援の活動の他、執筆、講演業、複数企業での非常勤顧問・監査役、出身である長野県茅野市の「縄文ふるさと大使」として活動中。
>>新聞、雑誌、TV等での掲載についてはパブリシティを参照ください。
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