乳がん ステージ2の治療にかかった費用と保険等でカバーされた金額の記事です。
基本情報
名前: 竹條うてなさん >>5yearsプロフィール
年代: 30代、女性
病名: 乳がん
病理: 浸潤性乳管がん、グレード2、ER(-)、PgR(-)、HER2(3+)、壊死型石灰化(+)
進行: ステージ2a
発症年月: 2012年9月
発生時年齢: 25歳
受けた治療: 乳房切除術、腋窩リンパ節郭清術、抗がん剤治療:EC療法([エピルビシン、シクロホスファミド]、Weekly PTX療法(パクリタキセル)、分子標的薬治療:ハーセプチン
治療期間: 2012年10月~2014年1月
職業: 看護師
生命保険会社:かんぽ生命保険
がん治療にかかった費用と保険、手当、助成金等でカバーされた金額
治療費:1,231,685円+α(下記の合計)
※自分の勤務する施設での治療でしたので、入院費は支払いますが、外来通院費は給料から天引きでした。なので当時はまったくどれだけ治療費がかかっているのかわかりませんでした。
社会人2年目の25歳の私には、一連のがん治療にかかる医療費負担はとても大きな金額でした。
また休職中に給料が20%減ってしまう上、夜勤手当ももちろんありませんでしたので、その点もかなりの負担でした。私の場合実家で親と同居だったので色々と助かりましたが一人暮らしだったら、がん治療中に働けないことで収入が減ってしまうことはとても悩ましいことだと感じました。
もし、社会人としての経験年数がもう長く、貯蓄がそれなりにあったなら、化学療法前に妊孕性温存をしていました。
※入院までの検査代は不明(採血、マンモグラフィー、ダブルマスター、肺活量、エコー、病理検査[細胞診、組織診]、造影CT・造影MRI)なので含まれていません。
※何回か診断書(一通2,000円)を提出していますが、回数が不明なので含まれていません。たぶん5通分は書いてもらったと…。
※職場の共済組合から高額療養費及び一部負担払戻金がありました。(金額不明)
【組合員が同一病院において療養費として負担した額が月80,100円+(医療費―26,700円)×1%(多数回については44,400円)を超える場合、その超えた額の全てを支給する制度。高額療養費以下の負担金分については50,000円を差し引いた一部負担金払戻金として給付】と通知に書いていました。
※現在は無治療ですが半年に一回診察・検査、年に1回PET-CT撮影しています。
●他県でのPET-CT 29,300円
●手術入院12日間 171,099円
入院料 23,337円・医学管理料 3,969円・薬109円・注射721円・処置667円・手術43,831円・麻酔9,208円・病理診断3,860円・食事療養18,470円・保険外療養費 72,000円(部屋代1日 6,000円)、その他:診断書 2,000円
●EC初回入院5日間 30,249円
入院料 8,346円・検査(心エコー込み) 1,057円・薬(抗がん剤投与前の前投薬込み)1,285円・注射(抗がん剤込み) 5,526円・食事療養 6,010円・保険外療養費 2,500円(部屋代1日 5,000円)
●EC2クール目入院5日間82,510円
入院料 7,590円・検査556円・薬(抗がん剤投与前の前投薬込み) 1,329円・注射(抗がん剤込み) 6,747円・食事療養 6,010円・保険外療養費 25,000円(部屋代1日 5,000円)
●EC3クール目入院4日間 67,980円
入院料 6,072円・検査556円・薬(抗がん剤投与前の前投薬込み) 1,200円・注射(抗がん剤込み) 6,612円・食事療養 4,040円・保険外療養費 20,000円(部屋代1日 5,000円)
●EC4クール目入院4日間 66,782円
入院料 7,398円・検査187円・薬(抗がん剤投与前の前投薬込み) 1,158円・注射(抗がん剤込み) 6,447円・食事療養 8,570円・保険外療養費 25,000円(部屋代1日 5,000円)
●初回PTX+ハーセプチン入院2日間 68,970円(分子標的薬を使用開始なので注射代がECよりも莫大に増えました)
入院料 2,652円・検査546円・薬(抗がん剤投与前の前投薬込み)52円・注射(抗がん剤込み) 19,566円・食事療養 1,380円・大部屋なので部屋代なし
●CVポート増設目的入院2日間 70,400円
入院料 2,652円・検査50円・画像診断 210円・薬128円・処置45円・手術 16,709円・食事療養 1,380円・保険外療養費 10,000円(部屋代1日 5,000円)
●外来での抗がん剤治療通院費合計 644,395円(診察料・抗がん剤(パクリタキセル13回分)+分子標的薬(ハーセプチン17回分)代・内服代・検査代込み)
保険給付金等:379,799円
おそらく入院治療の5回分だと思われます。
加入されていた生命保険会社と保険内容
かんぽ生命保険:特別養老保険・普通養老保険
私は当時まだ25歳と若かったこともあり、保険には無関心で自ら生命保険に加入していませんでした。一方、娘のことを考えてくれた母が私のためにこの保険をかけてくれていました。
決して手厚い内容の保険ではありませんでしたが加入していると、まったく加入していないでは精神的な負担が違うと思います。
この点でも母親には感謝しております。母に乳がんであることをカミングアウトした後、保険の加入について問われましたが、加入していないと返事をすると、大変怒られました(笑)
この記事の著者
大久保 淳一(5yearsプロフィール)
日本最大級のがん患者支援団体 NPO法人5years理事長、本サイト(ミリオンズライフ)の編集人。
2007年、最終ステージの精巣がんを発病。生存率20%といわれる中、奇跡的に一命をとりとめ社会に復帰。自身の経験から当時欲しかった仕組みをつくりたいとして、2014年に退職し、2015年よりがん経験者・家族のためのコミュニティサイト5years.orgを運営。2016年より本サイトを運営。
現在はNPO法人5years理事長としてがん患者、がん患者家族支援の活動の他、執筆、講演業、複数企業での非常勤顧問・監査役、出身である長野県茅野市の「縄文ふるさと大使」として活動中。
>>新聞、雑誌、TV等での掲載についてはパブリシティを参照ください。
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