卵巣がんの治療にかかったお金と保険などでカバーされた金額に関する記事です。
大塚美絵子さん基本情報
名前: 大塚美絵子さん
年代: 50代、女性
病名: 卵巣がん
進行: 漿液性/ステージ3C
発症: 2012年7月(51歳)
治療: 抗がん剤化学療法(術前3回+補助3回)+手術(左右卵巣+子宮+大網を切除)
使用薬剤:タキソール(パクリタキセル)+ カルボプラチン (3~4週間毎)
期間: 2012年7月~2013年3月末
合併症:2014年4月に大腸憩室炎で7日間入院
職業: 自営業(弾性着衣等の販売)
生命保険: アフラックがん保険
ジブラルタ生命保険
さいたま県民共済
がん経済(2012-2013年)
・治療費:300万円
・保険給付金:400万円
・傷病手当金:530万円
・失業手当金:190万円
治療費
詳細はわかりませんが、現在の薬価に従えば1クールの抗がん剤(パクリタキセル+カルボプラチン)は後発薬なら6万円くらいだそうです。改定の度に薬価はさがり続けているので、私が治療を受けていた頃は10万はしていたのではないでしょうか?(2016年の改定は20%ほど値下げ)
また、TCには、アレルギー予防の前処置が絶対必要。かつ、私は副作用も激しくありとあらゆる胃薬を使いました。
結局、ケモは、全部込みで1回20万を要したと思われます。それを6回実施。
手術は1回、7.5h でした。手術そのものは大変順調でしたが、リンパ節郭清の事後処置に少々手間取ったのを覚えています。
明細がみつかりませんが、手術のときは、すべて込みで費用が100万を超えていた記憶があります。
手術 x 1 + ケモ x 6 = 100 + 120 = 220
*これに、CTやMRI検査 + 造影剤アレルギー対応を含めれば大変な丼勘定ですが、250 ~ 300 万くらいだと思います。
もちろん保険で自己負担は3割、更に高額療養費限度額を利用したので、
最初3ヶ月 約9万x3 続く6ヶ月 約5万x6
これに、療養補助グッズ(術後に履くストッキングや、術前の呼吸訓練器)の購入や、案外高かった文書作成を含めても、自分のお財布から実際に出ていったのは60万~65万くらいと思われます。
保険給付金
詳細はわかりませんが以下だと思います。
Aflac生命 診断一時金+入院(延べ90日)+手術+通院 220万ほど
ジブラルタ生命 入院+手術 100万ほど
さいたま県民共済 入院+手術 80万ほど
だいたい400万くらいだったと思います。
今計算しなおしてわかるように、がん保険は一つ加入しておけば初発治療はほぼ賄えると
思います。私は、一時的には、“保険金リッチ”な状態になりました。ただし、最近は治療の中心が通院にシフトしているので、通院補償を付したほうがよいと思っています。
その他(助成金等)
傷病手当金 530万
失業手当 190万
合計 720万
この記事の著者
大久保 淳一(5yearsプロフィール)
日本最大級のがん患者支援団体 NPO法人5years理事長、本サイト(ミリオンズライフ)の編集人。
2007年、最終ステージの精巣がんを発病。生存率20%といわれる中、奇跡的に一命をとりとめ社会に復帰。自身の経験から当時欲しかった仕組みをつくりたいとして、2014年に退職し、2015年よりがん経験者・家族のためのコミュニティサイト5years.orgを運営。2016年より本サイトを運営。
現在はNPO法人5years理事長としてがん患者、がん患者家族支援の活動の他、執筆、講演業、複数企業での非常勤顧問・監査役、出身である長野県茅野市の「縄文ふるさと大使」として活動中。
>>新聞、雑誌、TV等での掲載についてはパブリシティを参照ください。
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