2019年12月21日に行われた「5years 2019クリスマスオフ会(東京)」のご報告です。
「私は、自身のがん体験から、自分が闘病当時に欲しかった仕組みを作りたくて、この5yearsを始めました」
冒頭、NPO法人5years理事長・大久保淳一のあいさつで「2019年5yearsクリスマス会(東京)」が始まりました。
【これまで】
2015年にウェブサイトの運営を開始した5yearsは登録者(がん患者、がん経験者、患者家族等)が8400名(2019年12月時点)を超える巨大な組織になりました。
名実ともに「日本最大級」のがん患者支援団体と言えます。
インターネット上に、がん患者たちの交流の場を作り、がん患者とがん経験者、患者家族を繋ぎ、みんなの社会復帰を支援する仕組み、それが5yearsです。
命と向き合いながら社会生活への復帰を目指す同志たちがネット上で繋がると、今度はリアルに会いたいと思うのは自然なことです。
5yearsはご登録者の皆さまのご要望に応えて2017年よりイベントを開催してきました。
【今年もクリスマス会を!】
「今年も参加してクリスタルをもらいたい」
「これに参加することが(つらい闘病生活を)がんばるモチベーションです」
そう言われる人たちは少なくないです。
回を重ねるごとにリピーターが増える5yearsイベント。
一方、これまでは財源不足のため5years事務局が持ち出しで賄うこともありました。
しかし、今回はスポンサー支援を名乗り出てくださったゴールドマン・サックス証券株式会社(持田様)のお陰で、参加費を押さえての開催が実現しました。
今年のクリスマス会(2019年12月21日)には、全国から104名の人が東京グランドホテルの会場に集合。
<今回のご参加者のお住まいの地域>
東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城、新潟、石川、山形、宮城、愛知、福島、滋賀、奈良、兵庫、岡山、広島、沖縄、シンガポール
5years事務局と理事の4人だけでは当日の準備が追い付かないため、ご参加者の中からお手伝いボランティアをお願いした所、なんと参加者の3割に当たる35名の方が会場設定の準備を手伝ってくださいました。
今回はギフトプレゼンター役のサンタクロースさんに5years理事の和田氏と大学生が協力してくれました。
これは、参加する皆さんにプレゼントするクリスタル。中咽頭がんを経験された「へらほさん」がきれいに配列してくださいました。
早朝の飛行機で兵庫から駆けつけてくださった多田さん。5years事務局よりも一足早く来場され、準備を手伝ってくださいました。
クリスマス会開始の30分前に約7割の人が席に着き、今年のクリスマス会の開始を待ちます。
開始前、大久保が、会場にいる参加者の皆さんにがん種類の質問をしました。
自分のがんを呼ばれると、各々が手を挙げ、会場は和んできます。
みんな苦しい時期を経験し、今日ここに集まっている仲間たち。
クリスマス会に集まった人たちは、がん経験者或いは患者さんのご家族。
<参加者の病気種類>
精巣腫瘍、舌がん、乳がん、直腸がん、S状結腸がん、扁平上皮がん、肺がん、悪性リンパ腫、卵巣がん、中咽頭がん、上咽頭がん、甲状腺がん、子宮体がん、子宮頸がん、急性骨髄性白血病、食道がん、喉頭がん、非小細胞肺がん、胃がん、スキルス胃がん、子宮がん肉腫、膀胱がん、慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、腹膜偽粘液腫、痔瘻がん、肝臓がん、口腔がん、胸膜中皮腫、胆管がん、虫垂がん、腎臓がん、その他。
大久保のあいさつに続き、参加者代表の“しまちゃんさん”による乾杯の発声が行われ、一気に和んだ雰囲気になります。
山形来られた「しまちゃんさん」。
円卓12卓が並ぶ自由席で、ビュッフェ方式のランチ。
参加された人たちは5yearsに登録してあるニックネーム&アイコン画像のネームタグを首にさげているので「ああ、○○さんて、あなただったんですか!」とすぐに打ち解けていきます。
※ネームタグは2色のストラップに色分けされていて「青色」のストラップは「写真撮影OK」の参加者、「オレンジ色」は「写真撮影はゴメンナサイ」の人。
ですので、このクリスマス会報告書には「青色」のストラップの参加者しか掲載されていません。
ビュッフェランチがスタートして10分後。
いよいよ最初のイベントのプロのギタリスト「スズキイチロウさん」による独演奏。
5years登録者でがんから5年目を迎えたサバイバーの人です。
「ギターで明るいクリスマス曲は難しい~」と言われていましたが、さすがプロ、盛り上げてくれます。
そして次に「オクユキさん」による歌。
「オクユキさん」も5yearsの登録者でプロのヴォイストレーナー。
さすがに歌唱力は抜群。
昨年のクリスマス会に次いで来てくださいました!
歌は『ロマンスの神様(広瀬香美)』。
みんなが聴き入ります。
そして始まったメインイベントの各自の自己紹介と「クリスタル」のプレゼント。
「がん」から○○年を生きたお祝いの品として5years事務局から○○年と刻まれた「クリスタル」がプレゼントされます。
ステージに上がる皆さんの笑顔がはじけます。
今回の参加者は、20代から70代までの104名。
前半は参加者番号1番から50番目までの50名の方。
みなさん、おめでとうございます!
「今年、がんから3年のクリスタルを頂くのが楽しみで来ました」というサトシさん。
今も、治療・後遺症と闘っている同志たちの笑顔で溢れます。
ピースサインに、Vサイン。
参加者たちの自己紹介が続きます。
今回は、ご家族の方々も4名来られました。
患者と同じく、1日1日を乗り越えている同志たちです。
時間が限られているためお一人の自己紹介の時間は30秒。
「○○からやって来ました!」、「いつも皆さんの投稿を楽しく読ませて頂いております」
スクリーンに映し出される5years上でのアイコンの画像、そして壇上で紹介されるご本人。
会場から「あー、この人が○○さんだったの?!」より身近に感じられます。
最初は少し緊張されていた参加者の方もいましたが自己紹介が進むにつれ、どんどん和んだ雰囲気になっていきます。
今日、初めて会う同士とは思えないほどの盛り上がりになっていきます。
5yearsの仲間たちに会えてよかった。
5yearsクリスマス会2019は最高潮に盛り上がっていきます。
“みんなが主役の5yearsクリスマス会”
ギタリストの「イチロウさん」は、カメラマンでも大活躍。
※今回のイベントでは、プロのカメラマンに依頼して素敵な写真をたくさん撮影して頂いています。写真は、後日、5yearsから参加者の方々に送られます。
今も治療と向き合っている同志たち、治療終了後もまだ苦しんでいる同志たち。
何を語らずとも、相手のことを理解しあえる仲間たちです。
そして、再開された後半54名の方々の紹介とクリスタルの贈呈。
「抗がん剤治療中なので、今日(日曜日)来れるかどうか解らなかったのですが、来れて幸せです!」
ここは同じようにつらく・きびしい経験をした仲間たちの集まりだから面倒くさい説明なしに自分のことが解ってもらえる安心感があります。
会場は大賑わいで、最初の頃、緊張していたのが嘘のようです。
何回でも来たい「5yearsイベント」。
自分の「自己紹介&クリスタル」が終了すると、それぞれが席を移動し話したい人の所に歩み寄って会話の花が咲きます。
30秒という自己紹介の中で、大きな目標を語る人。
乗り越えてきたつらい経験を話す人。
趣味や、特技の紹介をする人。
とても30秒では語りきれません。
3時間半のクリスマス会だけど、あっという間に楽しい時間が過ぎていきます。
あの人ともライン交換したい。
この人ともメアド交換したい。
過ぎていく充実した時間。
この頃になると会場はどこも撮影合戦。
【今回、ご参加された人たちのがんから○年】
1年未満(9名)、1年(21名)、2年(11名)、3年(13名)、4年(10名)、5年(11名)、6年(9名)、7年(7名)、8年(5名)、10年(2名)、14年(2名)、15年(1名)、16年(2名)、20年(1名)
がんから20年という、みんなが憧れるカッコいい人もいます。
仲間たちのエネルギーとパワーを感じて自分の「力」にする。
イベントタイトル: “マイヒーロー、マイヒロインに会おう!”
そして後半のお楽しみ、「オクユキさん」の2曲目の唄。
唄って頂いたのは、『アイノカタチ(MISIA)』。
ぐっと来て涙を拭いている人たちもいます。
あっと言う間に終わってしまう3時間半。
楽しい時間は、いつもあっと言う間に過ぎてしまいます。
そして参加者を代表して神奈川からお越し頂いた「イッコさん」から一言を頂きます。
当初「一言」をお願いした時、「緊張するから…」と言われたのですが、快く引き受けて頂き、心にしみるお話をしてくださいました。
イッコさんの話に共感する参加者のみなさん。
重みのあるグッとくる話に皆さん聞き入ります。
イッコさんからは、5years事務局へのねぎらいの言葉まで頂き私たちは感無量でした。
名残惜しく話し足りなかった人たちも大勢いますが「おひらき」の時間。
(緑色のストラップ)全員で集合写真。
最後に代表・大久保からの閉会の言葉。
そして解散…。
「今日来て本当に良かった」
「いまから次回のイベントが楽しみ!」
「あーもう終わっちゃった」
こうして2019年5yearsクリスマス会(東京)が閉会しました。
5yearsは、今年、運営を開始して5年になります。
NPO法人5yearsも、5yearsを迎えます。
5years事務局では、次回の記念イベント開催に向けて準備を始めています。
先ずはスポンサー企業探しと寄付金集め。
よろしければご支援頂けそうな法人企業をご紹介ください。
メールはこちら: info@5years.org
また、5years運営の継続のために寄付支援もお願いしております。
寄付サイトはこちらです: https://5years.org/contents/page/donation_intro/
引き続き応援して頂けると嬉しいです。
では、皆さん 次回の5yearsイベントでお会いしましょう!
最後に、今回のイベントには、寄付者の皆さまから寄せられた寄付金が使われました。
皆さま、いつもご支援頂き本当に ありがとうございます。
執筆:NPO法人5years 事務局
この記事の著者
大久保 淳一(5yearsプロフィール)
日本最大級のがん患者支援団体 NPO法人5years理事長、本サイト(ミリオンズライフ)の編集人。
2007年、最終ステージの精巣がんを発病。生存率20%といわれる中、奇跡的に一命をとりとめ社会に復帰。自身の経験から当時欲しかった仕組みをつくりたいとして、2014年に退職し、2015年よりがん経験者・家族のためのコミュニティサイト5years.orgを運営。2016年より本サイトを運営。
現在はNPO法人5years理事長としてがん患者、がん患者家族支援の活動の他、執筆、講演業、複数企業での非常勤顧問・監査役、出身である長野県茅野市の「縄文ふるさと大使」として活動中。
>>新聞、雑誌、TV等での掲載についてはパブリシティを参照ください。
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