肝臓がん ステージ3、悪性リンパ腫 サバイバー 石川廣司さんのストーリーです。
このストーリーの目次
- 【ストーリー】石川廣司さん 肝臓がん、悪性リンパ腫 サバイバー
- 第1話「肝臓がんの疑い」
- 第2話「C型肝炎の治療」
- 第3話「肝臓がん ステージ3」
- 第4話「肝細胞癌切除術」
- 第5話「悪性リンパ腫。抗がん剤治療の開始」
- 第6話「肝臓がんの再発」
- 第7話「入院・ラジオ波焼灼術」
- 第8話「続く再発」
- 第9話「繰り返す治療」
- 第10話「禍福は糾える縄の如し」
第8話「続く再発」
2010年、肝臓がん(ステージ3)を告げられ、12時間にわたる肝細胞癌切除術を受けた東京都板橋区在住の石川廣司さん(71歳、2015年当時68歳)は、その後、悪性リンパ腫(濾胞(ろほう)性 B細胞非ホジキンリンパ腫)を告げられ、抗がん剤(リツキサン)治療を終えた。しかし、2013年、肝臓がんを再発し、ラジオ波焼灼術を受けた。
2015年4月、68歳の年、経過観察で順天堂大学練馬病院・血液内科を訪れると、悪性リンパ腫の再発を告げられた。
下腹部にがんが見つかったのだ。
肝臓がんの再発、そして治療。
ようやくがん再発を乗り越えたと思っていた矢先、今度は悪性リンパ腫の再発。
落胆した。
でも、石川さんは耐え忍び淡々と治療に向かう。
先ず、抗がん剤(リツキサン、ベンダムスチン)による全身化学療法を4月14日から13日間入院して受ける。
それからは通院して、その治療を受ける。
4週間を1クールとするもので、まずベンダムスチンを2日間、その後、リツキサンを1日、投与。
これを6クール繰り返すというもの。
2015年4月から始め、9月までがんばった。
この間、定期的に検査を受けて、肝臓がんの経過も診ていたが、夏にCT画像検査を受診した。
その検査結果を聞きに順天堂大学医学部附属練馬病院・消化器内科に行った。
ちょうど、悪性リンパ腫の全身化学療法(リツキサン、ベンタムスチン)が終了する頃だった。
外来診察室に入ると、主治医からこう言われる。
「肝臓に、がんが再発しています」
…、またか…。
がく然として肩の力が抜けた。
やっと、悪性リンパ腫の再発治療を終えたというのに。
妻も悲痛な表情で「また、ですか…」そう医師に言う。
外科手術を勧めた日本大学医学部附属板橋病院の医師が言っていた「ラジオ波焼灼は、焼き残しが起こるから」という言葉が頭の中にチラついた。
それでも外科手術を望まない石川さんは、次の治療へと向かう。
次のページを読む >> 第9話「繰り返す治療」この記事の著者
大久保 淳一(5yearsプロフィール)
日本最大級のがん患者支援団体 NPO法人5years理事長、本サイト(ミリオンズライフ)の編集人。
2007年、最終ステージの精巣がんを発病。生存率20%といわれる中、奇跡的に一命をとりとめ社会に復帰。自身の経験から当時欲しかった仕組みをつくりたいとして、2014年に退職し、2015年よりがん経験者・家族のためのコミュニティサイト5years.orgを運営。2016年より本サイトを運営。
現在はNPO法人5years理事長としてがん患者、がん患者家族支援の活動の他、執筆、講演業、複数企業での非常勤顧問・監査役、出身である長野県茅野市の「縄文ふるさと大使」として活動中。
>>新聞、雑誌、TV等での掲載についてはパブリシティを参照ください。
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