【ストーリー】石川廣司さん 肝臓がん、悪性リンパ腫 サバイバー

肝臓がん ステージ3、悪性リンパ腫 サバイバー 石川廣司さんのストーリーです。

このストーリーの目次

  1. 【ストーリー】石川廣司さん 肝臓がん、悪性リンパ腫 サバイバー
  2. 第1話「肝臓がんの疑い」
  3. 第2話「C型肝炎の治療」
  4. 第3話「肝臓がん ステージ3」
  5. 第4話「肝細胞癌切除術」
  6. 第5話「悪性リンパ腫。抗がん剤治療の開始」
  7. 第6話「肝臓がんの再発」
  8. 第7話「入院・ラジオ波焼灼術」
  9. 第8話「続く再発」
  10. 第9話「繰り返す治療」
  11. 第10話「禍福は糾える縄の如し」

第9話「繰り返す治療」

2010年、肝臓がん(ステージ3)を告げられ、12時間にわたる肝細胞癌切除術を受けた東京都板橋区在住の石川廣司さん(71歳、2015年当時68歳)は、その後、悪性リンパ腫(濾胞(ろほう)性 B細胞非ホジキンリンパ腫)を告げられ、抗がん剤(リツキサン)治療を終えた。しかし、2013年、肝臓がんを再発、2015年に悪性リンパ腫の再発により、抗がん剤(リツキサン、ベンタムスチン)治療を受けた。しかし、同年、肝臓がんの2度目の再発(再再発)を知る。

肝臓がんの再再発治療。
2015年10月13日から12日間入院し、第2回、第3回のラジオ波焼灼術を受けた。
3回目が行われたのは、2回目でうまく焼ききれなかったからだと説明された。
退院して元の生活に戻った石川さんは、こんな心境に至る。
「また、いつ病気が出るか解らないから、元気なうちに、楽しい、やりたいことをやろう」
それからは、元気に過ごしていた。

しかし、2016年からの2年間は試練の繰り返しとなる。
まず、2016年・秋のCT画像検査で肝臓がんの3回目の再発が認められ、11月から約2週間入院。
肝動脈化学塞栓(そくせん)術を受け、翌月、4回目のラジオ波焼灼術と治療続きとなる。

翌2017年・秋には、4回目の肝臓がん再発と2回目の悪性リンパ腫の再発。
「同時再発」という表現を使われた。
10月から2度目の肝動脈化学塞栓術を受け、11月から悪性リンパ腫の抗がん剤治療としてR-CHOP療法を開始。
「リツキサン」を8クール、「CHOP」を6クール投与。
全ての抗がん剤治療(R-CHOP)を終えたのが2018年4月19日。

肝臓がん再発、悪性リンパ腫再発と、打ちのめされては這い上がる。
その繰り返しを、粛々と、淡々とがんばる。
そして、ついに「肝臓がんから8年」、「悪性リンパ腫から8年」という年月を積み上げた。
すごいことだ。

更に凄いのは、もともと患っていたC型肝炎と高血圧という持病は、いつの間にか姿を消している。

70歳の誕生日を迎えた時、感慨深かった。
「よく(こんなに再発を繰り返して)70歳まで生きたな。こうなったら、行くところまでいくぞ」

肝臓がん(ステージ3)と悪性リンパ腫を8年間生き抜いている事実は大きい。

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この記事の著者

(5yearsプロフィール)

日本最大級のがん患者支援団体 NPO法人5years理事長、本サイト(ミリオンズライフ)の編集人。
2007年、最終ステージの精巣がんを発病。生存率20%といわれる中、奇跡的に一命をとりとめ社会に復帰。自身の経験から当時欲しかった仕組みをつくりたいとして、2014年に退職し、2015年よりがん経験者・家族のためのコミュニティサイト5years.orgを運営。2016年より本サイトを運営。
現在はNPO法人5years理事長としてがん患者、がん患者家族支援の活動の他、執筆、講演業、複数企業での非常勤顧問・監査役、出身である長野県茅野市の「縄文ふるさと大使」として活動中。
>>新聞、雑誌、TV等での掲載についてはパブリシティを参照ください。
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