肝臓がん ステージ3、悪性リンパ腫 サバイバー 石川廣司さんのストーリーです。
このストーリーの目次
- 【ストーリー】石川廣司さん 肝臓がん、悪性リンパ腫 サバイバー
- 第1話「肝臓がんの疑い」
- 第2話「C型肝炎の治療」
- 第3話「肝臓がん ステージ3」
- 第4話「肝細胞癌切除術」
- 第5話「悪性リンパ腫。抗がん剤治療の開始」
- 第6話「肝臓がんの再発」
- 第7話「入院・ラジオ波焼灼術」
- 第8話「続く再発」
- 第9話「繰り返す治療」
- 第10話「禍福は糾える縄の如し」
第6話「肝臓がんの再発」
60歳の時、検査で肝臓がんの疑いを告げられたが良性腫瘍とわかり、その後C型肝炎の治療に専念した東京都板橋区在住の石川廣司さん(71歳、2010年当時64歳)は、2010年、肝臓がん(ステージ3)を告げられ、12時間にわたる肝細胞癌切除術を受けた。その後、悪性リンパ腫(濾胞(ろほう)性 B細胞
非ホジキンリンパ腫)を告げられ、抗がん剤(リツキサン)治療が2011年2月から始まった。
39℃以上の熱が出て、悪寒でガタガタ震える大変な治療が始まった。
ただ、薬(リツキサン)は良く効き、クールを重ねるたびに腫瘍マーカーは下がり続ける。
全4クールを無事に終えると、マーカーは正常値にまで戻っていた。
2011年4月、悪性リンパ腫の抗がん剤(リツキサン)治療を終えた石川さんは、気になっていることが一つあった。
C型肝炎の治療のことだ。
がん発症後、C型肝炎の治療を行っていない。
このままでは肝臓がんの再発の恐れがあるとして、ペグインターフェロンの注射治療に踏み切る。
5月23日、検査を含めた入院を行い「ペグインターフェロン」と「リバビリン」を注射。
毎週1回、注射器で打つ治療法で、これを48回行うという。
当初は担当医師からうつ病になるなど副作用がでるかもしれないとのことだったが、幸いにかゆみと時々微熱が出るくらいで、うつ状態にはならなかった。
5回目の投与を終えた時、血液検査でC型ウイルスは検出されなかった。
しかし、ウイルス消滅後も48週、約1年間の注射治療を行い、翌2012年春、すべての治療を終えた。
この間、がんの再発もなく平穏な毎日を送る。
石川さんは練馬区にある光が丘公園の近くに住んでいる。
緑豊かで広々とした素晴らしい公園。
毎朝10時頃、ゆっくり起きて、新聞を読み、インターネットを観て、午後に妻と公園を散歩に出る。
ゆったりとした贅沢な1日。
そんな平穏な毎日を送っていた。
66歳を迎えた2013年2月、経過観察で、日本大学医学部附属板橋病院・消化器外科を受診すると、
この日、CT画像を眺めていた主治医から想いもしないことを言われる。
「石川さん、肝臓がんが再発しています。手術をしましょう」
驚くと共に言葉にならない。
せっかくC型肝炎の治療を終え、もう大丈夫と思っていたのに…。
2年前のあのつらい手術が脳裏によみがえった。
この記事の著者
大久保 淳一(5yearsプロフィール)
日本最大級のがん患者支援団体 NPO法人5years理事長、本サイト(ミリオンズライフ)の編集人。
2007年、最終ステージの精巣がんを発病。生存率20%といわれる中、奇跡的に一命をとりとめ社会に復帰。自身の経験から当時欲しかった仕組みをつくりたいとして、2014年に退職し、2015年よりがん経験者・家族のためのコミュニティサイト5years.orgを運営。2016年より本サイトを運営。
現在はNPO法人5years理事長としてがん患者、がん患者家族支援の活動の他、執筆、講演業、複数企業での非常勤顧問・監査役、出身である長野県茅野市の「縄文ふるさと大使」として活動中。
>>新聞、雑誌、TV等での掲載についてはパブリシティを参照ください。
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