肝臓がん ステージ3、悪性リンパ腫 サバイバー 石川廣司さんのストーリーです。
このストーリーの目次
- 【ストーリー】石川廣司さん 肝臓がん、悪性リンパ腫 サバイバー
- 第1話「肝臓がんの疑い」
- 第2話「C型肝炎の治療」
- 第3話「肝臓がん ステージ3」
- 第4話「肝細胞癌切除術」
- 第5話「悪性リンパ腫。抗がん剤治療の開始」
- 第6話「肝臓がんの再発」
- 第7話「入院・ラジオ波焼灼術」
- 第8話「続く再発」
- 第9話「繰り返す治療」
- 第10話「禍福は糾える縄の如し」
第3話「肝臓がん ステージ3」
48歳の時にC型肝炎を発症し、60歳で肝臓がんの疑いを告げられた東京都板橋区在住の石川廣司さん(71歳、2010年当時64歳)は、更に詳しい検査で肝臓がんではないとわかり、C型肝炎の治療に専念した。
2007年から始まった瀉血(しゃけつ)とウルソ錠による治療、体調はそんなに悪くない。
だから、まるで見えない敵と戦っているような毎日だったが、効果が出て血液データは改善していく。
この頃は半年に1回、MRI画像検査を受けていた。
そして2010年8月、血液検査の結果、ほとんどのデータが正常値になり安心する。
一時は心配したが、治療をがんばった甲斐があった。
翌9月、日本大学医学部附属板橋病院・肝臓内科。
石川さんは主治医からこう言われる。
「(C型肝炎の)治療をがんばりましたね。石川さんの人生、10年保証しますよ」
しかし、その翌月のことだった…。
半年ごとのMRI画像検査の結果を聞きに病院に行くと思いもしないことを言われる。
「あっ…、肝臓にがんができていますよ…」
4年前の誤診の後も「いつか来るんじゃないか」そう恐れていたが、ついにその時が来た。
今回は、事前に複数の医師たちが画像データをみて下していたがんの診断。
だから、とても重たかった。
2006年に肝臓がんの疑いと言われた時、いろいろ勉強したから「肝臓がん、イコール、死」ではないと知っている。
でも、相当な衝撃だった。
11月15日、検査のため2週間入院。
その結果、「肝臓がん(ステージ3)」さらに、悪性リンパ腫の可能性も示唆される。
血液がんのことはよく解らないが、ともかく、肝臓に腫瘍が4つあるという。
1cm、1.5cm、2.1cm、そしてもう一つの4つのがん。
さっそく手術の予定が組まれた。
この時、石川さんは覚悟が決まった。
「もう、何でも来い!人生の内には何度か厳しいときがあるけど、(自分の場合は)たまたまこの時に来ているだけだ」
肝が据わった感じだった。
妻は妻で、夫を支えるんだとスイッチが入った時だった。
この記事の著者
大久保 淳一(5yearsプロフィール)
日本最大級のがん患者支援団体 NPO法人5years理事長、本サイト(ミリオンズライフ)の編集人。
2007年、最終ステージの精巣がんを発病。生存率20%といわれる中、奇跡的に一命をとりとめ社会に復帰。自身の経験から当時欲しかった仕組みをつくりたいとして、2014年に退職し、2015年よりがん経験者・家族のためのコミュニティサイト5years.orgを運営。2016年より本サイトを運営。
現在はNPO法人5years理事長としてがん患者、がん患者家族支援の活動の他、執筆、講演業、複数企業での非常勤顧問・監査役、出身である長野県茅野市の「縄文ふるさと大使」として活動中。
>>新聞、雑誌、TV等での掲載についてはパブリシティを参照ください。
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