びまん性大細胞型B細胞悪性リンパ腫 ステージ2 サバイバー 野崎美穂さんのストーリーです。
このストーリーの目次
- 【ストーリー】野崎美穂さん 悪性リンパ腫 ステージ2 サバイバー
- 第1話「ビジネスの場で活躍したくて」
- 第2話「精神疾患の兆候」
- 第3話「体調の変化」
- 第4話「左腕の異変」
- 第5話「リンパ腫の可能性」
- 第6話「胸の縦隔に腫瘍」
- 第7話「悪性リンパ腫の確定診断」
- 第8話「がんセンター中央病院・血液腫瘍科へ」
- 第9話「抗がん剤治療(R-CODOX-M/R-IVAC療法)」
- 第10話「抗がん剤の副作用」
- 第11話「続く抗がん剤治療」
- 第12話「治療終了。寛解~復職へ」
- 第13話「再び活躍の場へ」
第4話「左腕の異変」
酒類販売の一次卸大手の会社の営業部門で女性管理職に抜擢された東京都練馬区在住の野崎美穂さん(43歳、2015年当時40歳)は、強烈なストレスのもと働いていたが、やがて、食事が喉を通りにくい、階段を登れないなど、体調の変化が出てきた。
野崎さんは、学生時代に同じ大学で知り合っていた今のご主人と2004年に結婚した。
だから、この年(2015年)は、結婚11年目に入っていた。
そして、ご主人が野崎さんにこう言う。
「疲れすぎているよ。仕事のし過ぎだよ」
部署の異動希望を出してはどうかと言われたときもある。
ただ、9月1日に始まる新規取引先との取引開始に向け、社内で大きなプロジェクトが取り進めらていて野崎さんは忙しかった。
自分も、ぜひ、やり遂げたいという思いが強い。
2015年7月中旬、朝、パジャマ姿で髪をドライヤーで乾かしていた時だ。
「あれっ?」
左腕の二の腕が、パジャマのアームのところで、きつきつになっている。
そう言えば、左腕は結婚指輪も腕時計もきつい。
「これは、太っちゃったな」そんな風に理解した。
9月のプロジェクトに向けて忙しく、食生活も乱れていた。
この頃、仕事仲間たちと一緒に飲み会に行った時のことを覚えている。
酒造メーカーの担当者が宴席で野崎さんにこう言う。
「あー、なんか、ちょっと太くなった?」
女性に対して失礼な言い方だが、普段から嫌味なくサラッと言う人だった。
「やっぱり、他の人から見ても、太って見えるんだ」
納得した。
その後、何ごともなく普通に時間は過ぎてゆき、無事、9月1日からの新規取引は開始。
ほっとした9月中旬。
仲良しの友達と2人で飲みに行った。
自撮りで2人の写真を撮ってみたら…、映った自分の左腕に驚く。
左側だけが妙に腫れあがっている。
「何これ?私の左腕、おかしくない?!」
この記事の著者
大久保 淳一(5yearsプロフィール)
日本最大級のがん患者支援団体 NPO法人5years理事長、本サイト(ミリオンズライフ)の編集人。
2007年、最終ステージの精巣がんを発病。生存率20%といわれる中、奇跡的に一命をとりとめ社会に復帰。自身の経験から当時欲しかった仕組みをつくりたいとして、2014年に退職し、2015年よりがん経験者・家族のためのコミュニティサイト5years.orgを運営。2016年より本サイトを運営。
現在はNPO法人5years理事長としてがん患者、がん患者家族支援の活動の他、執筆、講演業、複数企業での非常勤顧問・監査役、出身である長野県茅野市の「縄文ふるさと大使」として活動中。
>>新聞、雑誌、TV等での掲載についてはパブリシティを参照ください。
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