【ストーリー】野崎美穂さん 悪性リンパ腫 ステージ2 サバイバー

びまん性大細胞型B細胞悪性リンパ腫 ステージ2 サバイバー 野崎美穂さんのストーリーです。

このストーリーの目次

  1. 【ストーリー】野崎美穂さん 悪性リンパ腫 ステージ2 サバイバー
  2. 第1話「ビジネスの場で活躍したくて」
  3. 第2話「精神疾患の兆候」
  4. 第3話「体調の変化」
  5. 第4話「左腕の異変」
  6. 第5話「リンパ腫の可能性」
  7. 第6話「胸の縦隔に腫瘍」
  8. 第7話「悪性リンパ腫の確定診断」
  9. 第8話「がんセンター中央病院・血液腫瘍科へ」
  10. 第9話「抗がん剤治療(R-CODOX-M/R-IVAC療法)」
  11. 第10話「抗がん剤の副作用」
  12. 第11話「続く抗がん剤治療」
  13. 第12話「治療終了。寛解~復職へ」
  14. 第13話「再び活躍の場へ」

第13話「再び活躍の場へ」

2015年にがんセンター中央病院で縦隔原発びまん性大細胞型B細胞悪性リンパ腫(ステージ2)と診断された東京都練馬区在住の野崎美穂さん(43歳、2016年当時41歳)は、11月から抗がん剤治療(R-CODOX-M/R-IVAC療法)を受け、2月に退院。そして無事に寛解となった。

野崎さんは、4月に復帰する前、2月に人事異動が出ていた。
それまでの営業部門から事務管理をする商品部に4月1日付けで移っていた。
だから、復職した日(4月21日)は、元の部署ではなく新しい職場になった。
同じ社内と言えども、知っている人の少ない環境。
本当は、元の部署に戻り、みんなから「おかえり」と言ってほしかった。

商品部では、あまり仕事がなかった。
なぜなら、前任者が4月1日に異動してしまい、それから3週間後に野崎さんが復帰したので、引継ぎの機会がなく、前任者の仕事は今いる人たちで引き継いで、取り敢えず回っていたからだ。
がん治療後の従業員に無理をさせたくないという会社の意向もあったと思う。

会長にあいさつに行った時のことを覚えている。
「君には負担をかけちゃったね…。ストレスが(病気の)原因かな…」
そう言っていた。

抗がん剤治療中に知り合った悪性リンパ腫の女性がん患者たちのことを思いだす。
一人は、治療で入院するタイミングに会社を辞めた。
もう一人は、入院治療中に会社の事業が縮小し、結局、会社に戻ることはなかった。
それを考えると、無事に復職できたことを幸せに思う。

2017年2月、退院から1年の節目を迎えた。
1年前は、抗がん剤治療を受けていたと思うと、普通の生活に近づいていることを幸せに思う。
あと3ヶ月もすれば、2年の節目がやって来る。

そして、今…。
2017年11月15日にアメリカ映画の巨匠映画監督が所有するワイナリー(ワインブドウ園)から、オーナーの奥様が日本にやって来た。
夫人からワイン業界で働く女性と会食を取りたいと言われ、野崎さんに白羽の矢が立った。
とても光栄でありがたい機会を頂いた。

間もなく、がん治療終了から2年となるが、再び活躍の場を広げ始めている野崎さんだ。

>>野崎美穂さんの「インタビュー」はこちら

>>野崎美穂さんの「がん経済」はこちら

取材:大久保淳一

この記事の著者

(5yearsプロフィール)

日本最大級のがん患者支援団体 NPO法人5years理事長、本サイト(ミリオンズライフ)の編集人。
2007年、最終ステージの精巣がんを発病。生存率20%といわれる中、奇跡的に一命をとりとめ社会に復帰。自身の経験から当時欲しかった仕組みをつくりたいとして、2014年に退職し、2015年よりがん経験者・家族のためのコミュニティサイト5years.orgを運営。2016年より本サイトを運営。
現在はNPO法人5years理事長としてがん患者、がん患者家族支援の活動の他、執筆、講演業、複数企業での非常勤顧問・監査役、出身である長野県茅野市の「縄文ふるさと大使」として活動中。
>>新聞、雑誌、TV等での掲載についてはパブリシティを参照ください。
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