造影剤のアレルギーで今後の定期検査について不安がある方に読んでいただきたいQ&Aです。
がん治療後の定期検査で造影剤アレルギーがでてしまい今後の定期検査が不安です
NPO法人5yearsのウェブサイトには、ご登録者(がん患者、家族)から質問・相談を受ける公開質問「みんなの広場」があります。
「みんなの広場」は、投稿された質問に対し、他の登録者(がん患者、がん経験者、家族)が自身の体験をもとにコメントを寄せていく掲示板です。実体験に基づく体験情報なのでとても参考になると好評です。
当サイトでは、まだ5yearsに登録されていない皆さんへのご参考として、「みんなの広場」の一部をご紹介させて頂きます。
【質問】
60代、男、肺腺癌、術後2年、ステージ1a
現在、年2回頭部MRと胸部腹部CT検査継続しています。
直近の2月の検査時、造影剤のアレルギーがでました。今後の検査が不安になってしまいました。
そこで、以下の二つを考えております。
1.年1回の1日ドックを受ける。
2.超早期がんリスク検査 「血液検査でがんを見つける!」
とかを考えています。
1は検査内容に、オプション追加、身体の負担も問題有り。
そこで、2.ですが、身体的に負担もなく興味が有ります。しかし知識が無く有効なのか?不安です。
経験者または知識のある方のご意見をお聞かせください。
また、そもそも上記は必要なのか?
半年ごとの検査で充分なのでしょうか?
皆さんは、手術後の検査はどのように考えていらっしゃるのでしょうか。
コメントをお願い致します。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。5years事務局掲載
2018-04-22 10:15:37
5years登録者のコメント(4件)
MIKU 5yearsプロフィールへ
2018-04-30 20:25:07
こんばんは(^ ^)医療関係で専門に近いのでコメントします。造影剤アレルギーはCTの造影剤でしょうか?MRIでしょうか?一般に頻度が高いのはCTの造影剤です。アレルギーが出た場合は基本的に禁忌となります。1aで完全切除後、組織型が高分化腺がんであれば、今後再発または新たな初発肺がんを早期発見するための検査として、年1-2回のCTまたは年1回のPET/CT、さらに年1回の頭部MRI、そして定期的な腫瘍マーカーの検査を行うのが良いかと思います。他の臓器のがんを早期発見するためには、上部下部消化管内視鏡検査が含まれる人間ドックがベストと思いますが、また別の話となってきます。超早期がんリスク検査というのは、まだ信頼性が高い検査とは言えません。いずれにしても主治医の先生とよくご相談されるのがベストと思います。
大西幸次 5yearsプロフィールへ
2018-05-02 20:20:18
こんばんは。肺腺がんの先輩患者です。造影剤のアレルギーが出て、今後の検査が不安との事。私の場合はCTの検査時は造影剤は使わず、MRIの時だけ造影剤を使い、CTは半年毎でMRIは年1回だったと記憶しています。1日ドックは肺がん以外の検査をするために有効だと思いますが、超早期がんリスク検査は、リスクを調べるだけですから、がんになってから調べるものでは無いと思います。MIKUさんもコメントされていますが、主治医の先生とよく相談されるのがベストだと私も思います。
セシリア 5yearsプロフィールへ
2018-05-03 03:08:35
初めまして、セシリアです。卵巣がんサバイバーです。
私は治療終了時の造影CT撮影で重症の薬疹が出てしまい、その後は造影剤禁忌となりました。
主治医は、「今は画質が向上したからたいがいのことはわかる」とおっしゃいました。
大腸炎・虫垂炎のとき、消化器のドクターは「造影剤使えないかぁ~、きついなぁ」と
おっしゃりつつも、単純CTの画像を一生懸命読んでくださいました。
という訳で部位による差があるかもしれませんが、基本は単純CTになるのではないでしょうか?
また、私の場合、予後が順調だったためかCT検査は年1回でした。
いつもは春にCT検査でしたが、秋に盲腸でCTを撮影した翌年は
「まだ半年しか経っていないから」と、更にCT撮影を半年先に延ばしました。
という事で
*造影剤アレルギーに対処するためには、今後単純CTにしてもらえないかを
主治医の先生と相談する
*頻度に関しては半年に1度で充分だと思います。
そして1.人間ドック 2.超早期がん診断 は肺がんの経過観察には
関係がないように思います。また、1で肺がんの経過観察に加えて、他の部位の
CTや相当数のレントゲン撮影が加わるようであればお勧めしません。
CTの被ばく線量はそれなりに多いのです。主治医先生はそれも考えて検査スケジュール
を組んでおられるはずです。
MIKUさん、大西さんがおっしゃるように、主治医先生とよくご相談して検査方針を決めてください。
gaku 5yearsプロフィールへ
2018-05-20 16:57:52
事情がありまして返信遅くなり失礼いたしました。
先ずは、私のような悩みを受けとめていただき感謝します。
医療関係者のMIKUさんのご意見にそって主治医に頭部MRは単純に変更しました。
腹部CTは造影剤使用。
不安は尽きないのですが、皆様の温かいお言葉を胸に頑張ります。
ありがとうございます。
【所感】
5yearsの強みの一つは、医療職のがん経験者の方も大勢ご登録されていることです。
専門家からのコメントは、とても参考になると思いますし、また、回答者の皆さんから「主治医とよく話すのが良い」という、真っ当なコメントにも安心できると思います。
患者の皆さんは、様々な不安と悩みがあるかと思いますが、検査の選択については、医師に相談することに尽きると思います。
この記事の著者
大久保 淳一(5yearsプロフィール)
日本最大級のがん患者支援団体 NPO法人5years理事長、本サイト(ミリオンズライフ)の編集人。
2007年、最終ステージの精巣がんを発病。生存率20%といわれる中、奇跡的に一命をとりとめ社会に復帰。自身の経験から当時欲しかった仕組みをつくりたいとして、2014年に退職し、2015年よりがん経験者・家族のためのコミュニティサイト5years.orgを運営。2016年より本サイトを運営。
現在はNPO法人5years理事長としてがん患者、がん患者家族支援の活動の他、執筆、講演業、複数企業での非常勤顧問・監査役、出身である長野県茅野市の「縄文ふるさと大使」として活動中。
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