中咽頭がん ステージ4 サバイバー 本園泰さんのストーリーです。
このストーリーの目次
- 【ストーリー】本園泰さん 中咽頭がん ステージ4 サバイバー
- 第1話「口の奥に違和感」
- 第2話「舌根に腫瘍」
- 第3話「中咽頭がんの疑い」
- 第4話「ステージ4」
- 第5話「<a href="https://kyushu-cc.hosp.go.jp/" rel="noopener" target="_blank">九州がんセンター</a>への転院」
- 第6話「IMRT(放射線化学療法)」
- 第7話「限定的な治療効果」
- 第8話「11時間の手術」
- 第9話「がん治療の終了」
- 第10話「心から幸せをかみしめて」
第3話「中咽頭がんの疑い」
2015年11月から口の奥が時々チクッと痛み出した福岡県福岡市在住の本園泰さん(60歳、2016年当時57歳)は、耳鼻咽頭科病院で診てもらい舌根に腫瘍があると言われた。
2016北九州マラソンを走り、悲願の4時間台で完走できた本園さんは予定通り2月27日に再び耳鼻咽頭科病院を訪れた。
2週間の薬治療の効果を確認する為だった。
前回同様、鼻から内視鏡を入れられ舌根の腫瘍を診ていく。
そして女性医師はこう言った。
「紹介状を書きますから、すぐに九州中央病院に行ってください」
正直、この時どういうことかよく解らなかった。
ただ「なるほど、すぐに行けばいいのか」ぐらいで、大して心配していなかった。
自宅に戻り妻に報告したが、妻も同じで“大したことなかろう”と思っている様子だった。
2日後の2016年2月29日、九州中央病院・耳鼻科。
本園さんと妻は一緒に待合室で待っていた。
名前が呼ばれ診察室に入ると、40代の男性医師が座っていた。
医師は紹介状を読み、さっそく検査の指示を出す。
血液検査、レントゲン検査、そして内視鏡を使っての検査。
結果は、翌週知らされることになった。
何とも、まったりで検査ばかりが続く。
翌週、3月4日、九州中央病院・耳鼻科。
40代の担当医から検査結果を聞くと…、
「がんと言わば、がんですし、がんじゃないと言えば、がんじゃない。まだ解かりません」そう返す。
じれっらいが、待つしかなかった。
次の週、予定通り妻と一緒に湯布院町の温泉旅館に1泊旅行に行ったが、急に体調を崩しインフルエンザという診断。心身ともに変化している頃だった。
3月7日、九州中央病院・耳鼻科。
みたび訪れると「うちでは判断つきません。すぐに福岡赤十字病院に行ってください」そう言われる。
これで4つ目の病院だ。
結局、よく解らない状態が続きうんざりするのだが「大ごとになってきおるな」そんな心境だった。
妻と一緒にさっそく福岡赤十字病院に行き診断を受けると、こう言われた。
「がん(=中咽頭がん)の疑いが強いです。ステージは2ぐらいでしょう」
この記事の著者
大久保 淳一(5yearsプロフィール)
日本最大級のがん患者支援団体 NPO法人5years理事長、本サイト(ミリオンズライフ)の編集人。
2007年、最終ステージの精巣がんを発病。生存率20%といわれる中、奇跡的に一命をとりとめ社会に復帰。自身の経験から当時欲しかった仕組みをつくりたいとして、2014年に退職し、2015年よりがん経験者・家族のためのコミュニティサイト5years.orgを運営。2016年より本サイトを運営。
現在はNPO法人5years理事長としてがん患者、がん患者家族支援の活動の他、執筆、講演業、複数企業での非常勤顧問・監査役、出身である長野県茅野市の「縄文ふるさと大使」として活動中。
>>新聞、雑誌、TV等での掲載についてはパブリシティを参照ください。
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