中咽頭がん ステージ4 サバイバー 本園泰さんのストーリーです。
このストーリーの目次
- 【ストーリー】本園泰さん 中咽頭がん ステージ4 サバイバー
- 第1話「口の奥に違和感」
- 第2話「舌根に腫瘍」
- 第3話「中咽頭がんの疑い」
- 第4話「ステージ4」
- 第5話「<a href="https://kyushu-cc.hosp.go.jp/" rel="noopener" target="_blank">九州がんセンター</a>への転院」
- 第6話「IMRT(放射線化学療法)」
- 第7話「限定的な治療効果」
- 第8話「11時間の手術」
- 第9話「がん治療の終了」
- 第10話「心から幸せをかみしめて」
第1話「口の奥に違和感」
“放射線の効きが悪い”
医師からそう言われ、ものすごく落ち込んだ。
「このままじゃ手術になり声を失うんだろう…」怖くて仕方がなかった。
2015年11月、福岡県福岡市在住の本園泰さん(60歳、2015年当時57歳)は、早朝、うつぶせで寝ていた時、左側の歯の奥が「チクッ」と痛んだ。
ただし虫歯のような痛みではない。
歯茎が痛い感じだった。
「もしかしたら、この歳(57歳)で親知らずが生えてくるんだろうか?」そんな事を思った。
それから10日程が経った頃。
夕方スポーツジムで汗を流し、サウナに入っていた時だった。
あれっ?と思う。
つばに血が混じっている。
「たぶん歯ぐきから血が出ているんだろう…。でも、なんでそんなことになるのかな」そう感じた。
昔から身体のことで気になることがると、早めに病院に行き診てもらっていた本園さんは、12月に入ると福岡市内の耳鼻咽頭科クリニックを訪れた。
以前も診てもらったことのあるクリニックだ。
担当したのは70代の男性医師。
スプーンのような銀色の器具で喉の奥を診て診察する。
「別に異常はないけど、2週間分、口内炎の薬を出しておきます」
そう言われた。
本園さんは「そんなもんだろう」と納得し安心した。
この頃の本園さんの最大の関心事は、2月に開催される北九州マラソン。
フルマラソンの42.195kmを走る大会だ。
北九州マラソンは2回目の参加で、今回は5時間切り(サブ5)を狙って練習を積んでいた。
だから身体のことで気になることは早めに解決したかった。
ただ、耳鼻咽頭科クリニックで診てもらった後も口の奥でで「チクッ」とすることが時々あった。
時間が経つにつれ、これは口内炎ではないと感じ始めた。
この記事の著者
大久保 淳一(5yearsプロフィール)
日本最大級のがん患者支援団体 NPO法人5years理事長、本サイト(ミリオンズライフ)の編集人。
2007年、最終ステージの精巣がんを発病。生存率20%といわれる中、奇跡的に一命をとりとめ社会に復帰。自身の経験から当時欲しかった仕組みをつくりたいとして、2014年に退職し、2015年よりがん経験者・家族のためのコミュニティサイト5years.orgを運営。2016年より本サイトを運営。
現在はNPO法人5years理事長としてがん患者、がん患者家族支援の活動の他、執筆、講演業、複数企業での非常勤顧問・監査役、出身である長野県茅野市の「縄文ふるさと大使」として活動中。
>>新聞、雑誌、TV等での掲載についてはパブリシティを参照ください。
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