抗がん剤の副作用による、手足のしびれがつらい ~Q&Aより~

抗がん剤の副作用により、今現在手足のしびれについて、悩まれている方に読んでいただきたいQ&Aです。

抗がん剤の副作用で、今現在手足のしびれが厳しく、とてもつらい。みんなもそうなの?

NPO法人5yearsのウェブサイトには、ご登録者(がん患者、家族)から質問・相談を受ける公開質問「みんなの広場」があります。
「みんなの広場」は、投稿された質問に対し、他の登録者(がん患者、がん経験者、家族)が自身の体験をもとにコメントを寄せていく掲示板です。実体験に基づく体験情報なのでとても参考になると好評です。

当サイトでは、まだ5yearsに登録されていない皆さんへのご参考として、「みんなの広場」の一部をご紹介させて頂きます。

>> Q&A(みんなの広場)について

【質問】
抗がん剤の副作用により、今現在手足のしびれが厳しく、とてもつらいです。
歩行も困難になり、車椅子での移動です。
先生に治療方法が無いと言われましたが、みなさんは、そのような経験がありますか?

5years事務局掲載
2015-04-28 22:11:20

5years登録者のコメント(8件)

大久保淳一  5yearsプロフィールへ
2015-04-28 22:30:20

大久保です。私の経験を書かせて頂きます。

私も、抗がん剤全身化学療法を受け、副作用で手足のしびれ(末梢神経障害)が出ました。
とても不快で嫌でした。
たかが、しびれ症状が、こんなに辛いとは思ってもいませんでした。

箸を持ってもしびれる、足を地面についてもしびれる、鉛筆を持ってもしびれる、パソコンのキーボードなんて触るのが本当、憂鬱でした。

足は、自分の足ではないような違和感が、毎日、24時間あり、毎朝起きて、「今日も、手足がしびれている」と確認するのが、辛かったです。

私は、いつか、マラソンに復帰したいと思っていたので、こんな状態で普通に走れるように戻るのだろうか、と希望を失いそうになることもありました。

先生からは、自然にしびれが引いていくのを待つしかないと言われ、1年くらいすれば、だいぶ良くなるはず、とも言われました。

ですので、早く良くなることは、あきらめて、気にしないように心がけました。

それから、2年ほどしたときに、家内から、「そういえば、最近、しびれるって言わないよね」と言われ、手足のしびれが治っていたことが解りました。

2年以降、あのしびれは、一体なんだったんだろうと思うほど、感じなくなりました。

気になることを気にしなようにするのは、とても難しいことですが、早く治ることをあきらめたことで、精神的には、良かったような気がします。

ご参考になる部分あれば、嬉しいです。

セシリア  5yearsプロフィールへ
2015-04-30 15:29:46

セシリアです。

痺れの副作用、さぞお辛いことと思います。
 
私の経験を述べさせていただきます。

私は、パクリタキセル+カルボプラチンをマンスリーで6回投与をうけました。
この組み合わせも、よくある副作用として痺れが報告されています。

まず、女性なのでハイヒールを時々履いていたのですが、はけなくなりました。
特に足の指の痺れがひどく、つま先にいくほど感覚がなくなるので、ハイピールではすぐに転んでしまうのです。ペタンコ靴を買い求めました。

ウォーキングが趣味で、長い距離を歩くのはなんともなかったのに、それが
できなくなりました。1キロくらいすると脚全体がジンジンしてくるのです。
きっと、足に感覚がないので変な歩き方をしていたのだと思います。

手の指は足ほど重症ではありませんでしたが、痺れはありました。
パソコンのタイピングに影響がでましたね。

このような調子で、質問者さんよりは軽いものの、痺れ、とくに足先の痺れには
長いこと(治療終了から1年半くらい)悩まされました。

痺れ、残念ながら根治させる対処法はないようです。
ただ、比較的最近、<リリカ>というお薬が使われるようになり、かなり
効果が出ているそうです。
私も抗癌剤第一回目から強い痺れが出たので、それを訴えたところ
リリカを処方されました。ところが、副作用でひどい目眩を起こしてしまい
寝込むはめに。リリカは2錠服用しただけで中止になりました。

先生は、次に<ガバペン>という抗てんかん薬を処方してくださいました。
こちらは著効は感じませんでしたが、飲み忘れると痺れがきつくなったので
<それなりに>軽減する効果はあったのだと思います。

また、漢方の牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)や芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)を服用して改善したという方もいらっしゃいます。
https://www.1ginzaclinic.com/neuropathy/CIPN.html

こういうわけで、対策が「皆無」ではないので、先生または薬剤師さんに
ご相談して、痺れ対策のお薬を処方していただくとよいのではないかと
思います。もし、先生が痺れに対して理解を示してくださらないなら、
がん相談支援室にご相談なさるのもよいかもしれません。

なお、治療終了後は、痺れはゆっくりですが改善します。
小児がんの知合いで、車椅子生活だったのが、歩いて通学できるように
なった方を知っています。
私自身も、1年半かけて9分どおり以前の状態に戻りました。

という訳で、今はお辛いでしょうが、痺れを軽くする対策をとりながら
治療をがんばってください。エールを送ります。

ちーちゃん  5yearsプロフィールへ
2015-05-01 22:23:08

私の場合は質問者さんほどひどくはないですが看護師だというのに注射することができなくなりました。辛かったです。でも今はそこは他の人に「助けて。私それできない。」って応援が頼めるようになりました。一番ひどかったときに比べれば少しはよくなったように思いますがここ2年はそう変わりません。これがあるから生きてられると自分で自分に言い聞かす日もあります。少しでも楽しいことや好きなことと触れて忘れるひと時があればいいかな。と思います。皆さんの辛さを聞かせてもらい私だけでないことをあらためて気づきました。質問者さんお辛いでしょうが皆さんが応援しています。頑張りましょう。

タク  5yearsプロフィールへ
2015-05-02 06:31:44

手足の痺れは本当にお辛いと思います。私は,悪性リンパ腫で抗がん剤を使いましたが,痺れが出ないように漢方薬を処方されました。しかし,それが身体に合わなかったためやめました。その後痺れが強くなり,4年たった今でも痺れがあります。体調が悪いと強くなり,良いときは軽くなります。少しずつですが,弱くなっているように思います。主治医は,「いつとは言えないが少しずつ弱くなっていきますよ。」と言います。できるだけ歩いたり指を動かしたりするようにしています。辛くて焦るお気持ちは良くわかります。必ず良くなると思ってお互い頑張りましょう。応援しています。

ちゃは  5yearsプロフィールへ
2015-05-02 07:24:06

手足のしびれつらいですよね。
私は抗がん剤終了して7年たつ今もしびれが残っています。
こうやってキーボードを打つ指もしびれたまま。もう「しびれていない日常」が
どんなものかを忘れてしまいました。
ただ、抗がん剤真っ最中より軽減していることは事実ですし、しびれている状態に
慣れてしまい、日常生活はあまり支障なく送れています。たぶん自分なりに
しびれと共存する力を身につけたのでしょう。
しびれたままの足でフルマラソンも完走しました。

薬としてはみなさんがあげていらっしゃるものの他に
「サインバルタ」が有効だそうです。うつのくすりですが、今一番しびれに効く
薬だと緩和ケアの先生に教わりました。
私は処方してもらったものの、副作用が怖くて飲めないでいます。いざというときの
お守り代わりで持っている感じです。

しびれが少しでも軽減されることを心から願っています。

ミッキー  5yearsプロフィールへ
2015-05-02 17:02:40

私の体験が少しでもお役に立てれば。。。
私は4年前の2010年末から中咽頭癌の化学放射線療法を受けました。その際にシスプラチン3クール受けましたが、今も耳鳴りやしびれが残っています。しびれは抗がん剤投与直後から起こり、両手と両足の外側の皮膚に近いところが、「しもやけ」のようにしびれて感覚が鈍くなりました。当時担当医の先生に聞きましたら、神経の回復を促するビタミン剤を処方してくれましたが、「あまり効果は期待しないで」というようなニュアンスの事を言われました。4年経った今もしびれは少し残っていますが、日常生活には不自由ないまでに回復しています。
私の場合は、本当にゆっくりゆっくり癒えてきた感じです。

ALLさち  5yearsプロフィールへ
2015-05-05 10:21:32

はじめまして。
私は急性リンパ性白血病で、ビンクリスチン(オンコビン)と言う抗がん剤で末梢神経障害を経験しています。
最後の投与から7年以上経っていますが、今も残存しています。個人差があるので、私の周囲で同じ薬剤を使用している方々は、長くても4,5年程度で消失していることが多いようです。

私は、末梢神経障害に対して今も緩和ケア科でフォローを受けています。
これまで使用した薬剤は、オキシコンチン・トラマール・トリプタノール・ガバペン・五車腎気丸(ツムラ107)です。
(皆様がおっしゃっている三環系抗うつ薬や医療用麻薬が含まれています。)
現在は後者2剤を使用しています。
ちなみに、リリカはめまいや浮腫を比較的併発しやすいということで、私の緩和ケア科主治医は、私に対して第一選択にしませんでした。

血液分野は、一番症状緩和にうとい科だと言われているようですが、私もそういう面を経験しましたので、自ら緩和ケアの併診を希望しました。
今は、WHOに始まり日本でも「がんの診断時からの緩和ケア」を言われていますが、まだ認識に乏しい医療者も少なくないので、不幸にもそのような主治医にあたってしまったら、自分から動くしかないこともあると思っています。
難しいようでしたら、相談支援センターや専門看護師さん・認定看護師さん・病棟/外来看護師さんに仲介をお願いしてみるのも有用かもしれません。

それと、私の場合、血液データが安定してから、緩和ケア科からの情報提供もあって鍼治療を受けています。
がん患者への鍼治療をしっかりできる施設や医療者はまだ少ないと思いますが、私はめぐりあわせがあって良かったと思っています。
すぱっとした効果はありませんが、症状緩和や回復促進にはなっていると感じています。

ALLさち  5yearsプロフィールへ
2015-05-05 10:31:19

追記/ 現在、痺れつつも日常生活は問題なく過ごせています。2年半前から痺れながらもジョギングを始め、遅いながらも10kmの大会出場を楽しめるようになっています。
私の場合、痺れの完治は諦めていますが、折り合いはつけられました。

質問者の方の症状コントロールも上手くいくことを、心よりお祈りしております。

【所感】

今回の質問には、私自身、回答を寄せていますが、他の回答者の皆さんと同感です。
医師にも言われましたが、「大抵のしびれは、時間が経てばかなり軽減する」ようです。
ただ、なかなか改善せず、じれったい気持ちは、とてもよく解ります。今回の質問は、2つの切り口で整理すべきと思います。

1. 時間: 個人差が大きいと思いますが、数年単位で改善していくようです。だから1日1日、昨日よりも今日、自覚症状が改善するものではないと理解されるといいと思います。
2. 改善度: これも個人差が大きいようなので、なんとも言えませんが、数年たてば日常生活に支障がないレベルにはなるようです。

大切なのは、じれったくても、焦らないで、時間がかかる事なんだからと、あまり気にしないように努める(或いは、短期的な改善をあきらめる)ことが、心を健康に保つには大事だと思います。

この記事の著者

(5yearsプロフィール)

日本最大級のがん患者支援団体 NPO法人5years理事長、本サイト(ミリオンズライフ)の編集人。
2007年、最終ステージの精巣がんを発病。生存率20%といわれる中、奇跡的に一命をとりとめ社会に復帰。自身の経験から当時欲しかった仕組みをつくりたいとして、2014年に退職し、2015年よりがん経験者・家族のためのコミュニティサイト5years.orgを運営。2016年より本サイトを運営。
現在はNPO法人5years理事長としてがん患者、がん患者家族支援の活動の他、執筆、講演業、複数企業での非常勤顧問・監査役、出身である長野県茅野市の「縄文ふるさと大使」として活動中。
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