大腸がん(S状結腸がん) ステージ3a サバイバー 大友和紀さんのストーリーです。
このストーリーの目次
- 【ストーリー】大友和紀さん 大腸がん(S状結腸がん) ステージ3 サバイバー
- 第1話「徳島での田舎暮らし」
- 第2話「腹痛」
- 第3話「恐らく大腸がんです」
- 第4話「入院」
- 第5話「人工肛門の設置」
- 第6話「大腸がん(S状結腸がん)の切除手術」
- 第7話「抗がん剤(オキサリプラチン、ゼローダ)治療の開始」
- 第8話「淡々と続く抗がん剤治療」
- 第9話「取り戻した生活」
第1話「徳島での田舎暮らし」
「人の命には限りがある…」
大腸がん(S状結腸がん)を患い痛切に感じていることだ。
だからこそ、自分がやるべきこと、やりたいこと、大切なことに絞って充実した日々を送らねばと思う。
大友和紀さん(43歳)は、25歳の時、四国八十八箇所巡りをした。
いわゆる“お遍路さん”だ。
当時は、地元・大阪で会社員をしていたが、いつか四国に移り住みたいと思うようになる。
2008年、勤めていた出版社から東京への異動辞令がでて、妻と一緒に転勤。
それから3年、一生懸命に働いていたが、頑張れば、頑張るほど田舎暮らしに憧れだす。
そんな折、徳島県勝浦町で道の駅を作る仕事があり、人を募集しているという広告記事を目にする。
「これだ!」と思い、妻に自分の情熱を伝え説得する。
兵庫県出身の妻は、実家に近くなるのであれば…と受け入れてくれた。
それから2人は勝浦町に移住し、徳島での田舎暮らしを始める。
自然が豊かで、水も空気も美味しい…、都会では有り得ない贅沢な環境に移った。
その後、大友さんは田舎暮らしにあこがれる若者たちが徳島県勝浦町に移住しやすいように手助けする仕事をはじめる。
「田舎トライアルハウス坂本家」といい、勝浦町に興味はあるが、一足飛びに移住までは踏み切れない人たちに生活体験をしてもらうための住居(シェアハウス)の運営だ。
短い人は3泊くらい、長期の人は7カ月以上も利用するという。
一人で何から何までやる仕事だが、自宅から車で5分くらいの場所に「トライアルハウス」を構え、自分の事務所も作った。
本格的な体制を作り上げたのだ。
2016年8月4日、真夏の暑い日の夕方。
41歳になっていた大友さんは、この日の夕方、妻と一緒に山崎まさよしさんのライブを観に行く約束をしていた。
仕事を終え、車を運転しライブ会場に向かっていると、お腹がゴロゴロと音を出す。
痛くはないが、結構大きな音だ。
「お腹をこわしたのかなぁ」
ゴロゴロという音はなかなか治まらない。
何とも不思議だった。
この記事の著者
大久保 淳一(5yearsプロフィール)
日本最大級のがん患者支援団体 NPO法人5years理事長、本サイト(ミリオンズライフ)の編集人。
2007年、最終ステージの精巣がんを発病。生存率20%といわれる中、奇跡的に一命をとりとめ社会に復帰。自身の経験から当時欲しかった仕組みをつくりたいとして、2014年に退職し、2015年よりがん経験者・家族のためのコミュニティサイト5years.orgを運営。2016年より本サイトを運営。
現在はNPO法人5years理事長としてがん患者、がん患者家族支援の活動の他、執筆、講演業、複数企業での非常勤顧問・監査役、出身である長野県茅野市の「縄文ふるさと大使」として活動中。
>>新聞、雑誌、TV等での掲載についてはパブリシティを参照ください。
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