がんという既往歴を明かすことへの抵抗感とつらさ ~Q&Aより~

がんの既往歴を医療機関、薬局などで既往歴を伝える際に、ストレスを感じている方に読んでいただきたいQ&Aです。

がんという既往歴を明かすことへの抵抗感とつらさ

NPO法人5yearsのウェブサイトには、ご登録者(がん患者、家族)から質問・相談を受ける公開質問「みんなの広場」があります。
「みんなの広場」は、投稿された質問に対し、他の登録者(がん患者、がん経験者、家族)が自身の体験をもとにコメントを寄せていく掲示板です。実体験に基づく体験情報なのでとても参考になると好評です。

当サイトでは、まだ5yearsに登録されていない皆さんへのご参考として、「みんなの広場」の一部をご紹介させて頂きます。

>> Q&A(みんなの広場)について

【質問】
こんにちは。
胃がんで全摘手術をして来年で20年になる、30代主婦です
今までも、良く感じていたことでもあるのですが、特に相談できる相手もいなかったので独り抱え込んできたことなのですが吐き出させてください。
今日久しぶりに、いつもの病院、いつもの科ではない病院にかかって、お薬の処方がありました。
胃薬が一緒に処方されていて、念のため薬局で、「胃がないのですが・・」と話したのですが、これを言うと、ほぼ必ず、薬剤師さんが若干戸惑いぎみの対応になります
こういったことは疑問を感じても言わない方がいいのでしょうか?
初めての病院や、薬局に行くと最初にまず問診票を書かされますが、あれも正直毎回苦痛です。
がんで通院していた以外の病院に行くときにはも正直すごくストレスを感じます。
数年前に一生完治のない病気も発症してしまい、そのこともあわせて申告しないといけなくなり、余計に苦痛が増しています
皆さまはこういった申告によるストレスを感じることはありますか?
また、どのように、乗り越えておられますか?
気持ち持ち方など、良い方法があれば、ぜひ、教えて頂きたいです。
どうぞ宜しくお願いします。

5years事務局掲載
2017-08-06 09:20:44

5years登録者のコメント(6件)

ひなゆずママ  5yearsプロフィールへ
2017-08-06 11:03:15

こんにちは。
私は30代で胃の部分切除をしましたが、30代で胃を切っていると言うと引かれますよね。。。
世の中には例外もあるんだって、と突っ込みたい衝動にかられる時がありますが、基本的には、それが何か?と思っているので、相手には威圧感を与えているかもしれません(笑)
私は、生きるためには仕方ないじゃん、と開き直っている方なので、参考にはならないかもしれませんが、その感じ分かるなぁと思ってコメントさせていただきました。

暑い日が続いていますが、お互いに身体を大事にしていきましょう。

雪割草  5yearsプロフィールへ
2017-08-08 22:31:06

こんばんは。
お気持ち良く分かります。私も、個人医院にかかる度に、問診票を書かされて、本来なら隠しておきたいような病名なのに・・って、最初は思いましたが、今は、すべて包み隠さず書いてますよ。
医療従事者には、患者について職務上知り得たことの守秘義務があるわけで、患者の既往症について他言するはずもないでしょうから。大変な病気をしたけど、こうやって生きているんだぞ、すごいだろう!って自慢できますよ。
あまり、神経質にならないで、気楽にいきましょう。

kinko  5yearsプロフィールへ
2017-08-10 10:59:41

おはようございます。
私も実は同じようなことで困りましたが、どうしても、説明するのに抵抗を感じていました。

でも、開き直るしかないと思い、今では、検査データーをお互いの病院に提出しております。
また、「市」の健康診断もその一つの病院でと、あまりうろうろしないで済むようにとしています。CT造影のデータも提出するようにしてます。
少しは、余裕ができましたね。

みなつき  5yearsプロフィールへ
2017-08-11 17:02:17

わかる〜っと思って読みました。^^;
医療従事者のわりに普通に戸惑った顔、見てて笑えるというか。
他にも、海外保険をかけるときの告知事項とか
スポーツクラブの加入で病歴書かされたりとか。
私は聞かれる機関(施設)によってはその手の質問は無視します。
病院だって、その症状によっては問診票には書きません。

いや、これはいけないコメントですね
決して真似しないで下さい (笑)

どのみち、ドン引きされる様な病気を経験をした事は免れない事実なので、
うまく、そして長く付き合っていくしかないですね。

きき  5yearsプロフィールへ
2017-08-12 08:13:44

何回も説明したり、問診票書かされたりすると、自分の言葉が自分に刺さるというか、面倒というか、そうですよね。ちょっとイヤですよね。
私は卵巣癌のサバイバーで看護師です。
自分が働いていた病院で治療し経過観察しています。今は退職しているので病院中顔見知りだらけの環境です。先日、CT後乳がん検診が必要になった時主治医は家の近くのガン市民検診したところに紹介しようかと気遣ってくれました。でも、既往について書いたり説明したり時間がかかり大変だなって思ったので病院内の乳腺外来を予約しました。
ご質問の方の気持ちとってもよくわかります。私は関わった方に「自分の病気を分かっていただき私にベストな医療を提供してちょうだい」って思ってますよ。逆に看護師としては、大変な経過を話してくだされば話してもらえたことを嬉しく思い、その事実は患者様の医療のヒントになりますので是非、辛い思いも含めてお話できるといいなと思っております。無理はなさらないで心にも溜まったものを少しずつこぼす感じでいいかな。こぼせば聞いてくれな方は応援団になってくれるはず!

★四つ葉☆  5yearsプロフィールへ
2017-08-22 14:43:34

皆さま、ありがとうございました!
「みんなの広場」のチェックが遅くなり、
お礼が遅くなってしまい申し訳ないです

こちらに書き込ませて頂き、皆さまからのアドバイスを読ませて頂き、気付きがありました

自分の病歴を、家族や親しい人以外の人に話すことに対して、自分にはまだまだ抵抗感があるんだなと・・・
開き直りも大事ですね!

がん経験者の方たちからの共感と、経験談は大変心に響き、力になりました

本当に、ありがとうございました^^

【所感】

がんを患った事実を明かさなくてはならない「既往歴」の記入欄。
多くのがん経験者たちにとって抵抗感があるのではないでしょうか。
「がんを明かすことで不利になったり、損することになりやしないか?」、「がんのことなんて、もう、忘れたいのに、どうして、こうやって思いださせるのか?!」、「がん経験者に対する、一種の蔑視ではないのか?!」等々、いろんな感情が湧くのだと思います。
以前、アメリカ人のがん患者たちと意見交換したのですが、彼らが口をそろえて言ったのは「日本は、がんという病気をタブー視している」というものでした。
そうなってしまう原因の一つは、未だに日本に「がん=死」という勘違いがあるからだと私は思います。
そして、「がん=死」という偏見がある理由は、がんのあと元気に社会復帰した人たちの情報が、この国には極端に少ないからだと思っています。
だから、5yearsとミリオンズライフを通じて、元気に社会に戻っている人たちの情報を発信し、「がんをしても人生は終わりではない」ことを社会に発信したいのです。

この記事の著者

(5yearsプロフィール)

日本最大級のがん患者支援団体 NPO法人5years理事長、本サイト(ミリオンズライフ)の編集人。
2007年、最終ステージの精巣がんを発病。生存率20%といわれる中、奇跡的に一命をとりとめ社会に復帰。自身の経験から当時欲しかった仕組みをつくりたいとして、2014年に退職し、2015年よりがん経験者・家族のためのコミュニティサイト5years.orgを運営。2016年より本サイトを運営。
現在はNPO法人5years理事長としてがん患者、がん患者家族支援の活動の他、執筆、講演業、複数企業での非常勤顧問・監査役、出身である長野県茅野市の「縄文ふるさと大使」として活動中。
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